自然放射線の量と測定結果への影響について
1988年の国連科学委員会の報告では、自然放射線による被ばく線量は、全世界平均では年間2.4ミリシーベルト、日本における平均は1.4ミリシーベルトとされています。
国内でも関西や中国地方は、放射性同位元素を多く含む花崗岩地帯が多いため、大地からのガンマ線の量が多く、関東平野は、火山灰地のためガンマ線の量は少なくなっています(放射線科学センター(外部サイト)「暮らしの中の放射線(外部サイト)」より)。
日本における自然放射線からの1人あたりの年間線量(外部サイト)
放射線量は、雨によって地上に降下した原発事故由来の放射性物質の影響により、地表面に近いほど高くなる傾向にあります。
また、天然の放射性同位元素を比較的多く含むコンクリートの近くや花崗岩(御影石など)の敷石の上などでは、放射線量が周囲と比べて高く計測されることがあります。
下のグラフにあるように、コンクリートや花崗岩質の建材の多い銀座3丁目・4丁目では、自然放射線量が約0.13マイクロシーベルト毎時間あることがわかります(参考:暮らしの中の放射線(外部サイト))。このように、私たちの身の回りには、普段から自然放射線が出ているものがたくさんあります。
放射線量は、地形等による風の流れによって偏りが生じることがありますが、同じ測定機器を使用した場合に測定値にもっとも大きな影響を与えるのは、測定機器の設置状況です。測定機器の設置場所や地表面からの高さが変わると、測定値も変動します。