内部被ばく測定結果
我孫子市では、妊婦または高校生相当までの年齢にある方を対象に、ホールボディカウンタ(内部被ばく線量測定器)による内部被ばく測定費用の一部を助成しています。
専門家による評価結果
平成24年10月22日、独立行政法人国立がん研究センター東病院臨床開発センター機能診断開発分野長の藤井博史医学博士と東京慈恵会医科大学放射線医学講座准教授の内山眞幸医学博士に市庁にお越し頂き、市が測定に際して助成した、平成24年10月19日までの計179人の方のホールボディカウンタによる内部被ばく線量の測定結果について評価していただきました。
評価結果
今回、放射性物質が検出された方のセシウム134及び137、そして預託実効線量の数値について、放射線医学の立場からは、「健康に特別な影響を及ぼす数値ではない」と考えます。私たちは、日々自然界からより多くの放射線を受け続けています。その数値と比較すると、検出された数値は人体に影響を与えるとは考えにくい数値です。
※評価内容について、藤井医学博士、内山医学博士への直接の問合せはご遠慮願います。
区分 | 測定者数 | 放射性セシウム137 | 放射性セシウム134 | 検出された方の預託実効線量 |
||||
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検出せず 注釈1 |
検出 | 検出せず 注釈1 |
検出 | 0.1ミリシーベルト未満 | 0.1~1ミリシーベルト 未満 |
1ミリシーベルト 以上 |
||
妊婦 | 14 | 13 | 1(1) 注釈2 |
13 | 1(1) 注釈2 |
1(1) 注釈2 |
― | ― |
乳幼児の代理者 | 9 | 9 | 0 | 9 | 0 | ― | ― | ― |
乳児(0歳) | 2 | 2 | 0 | 2 | 0 | ― | ― | ― |
幼児(1歳以上入学前) | 153 | 149 | 4(5) 注釈2 |
153 | 0 | 4(5) 注釈2 |
― | ― |
小学生 | 145 | 143 | 2(7) 注釈2 |
145 | 0 | 2(7) 注釈2 |
― | ― |
中学生 | 17 | 16 | 1(1) 注釈2 |
17 | 0 | 1(1) 注釈2 |
― | ― |
高校生相当 | 3 | 3 | 0 | 3 | 0 | ― | ― | ― |
合計 | 343 | 335 | 8(14) 注釈2 |
342 | 1(1) |
8(14) 注釈2 |
― | ― |
括弧内の数字は、平成24年度に放射性物質が検出された方の数です。平成25年度に、そのうち6名の方が再測定を行い、いずれも放射性物質は検出されませんでした。上記の表は、最新の測定結果を記載しているため、再測定を行った6名については検出されなかった人数に含んでいます。平成28年度測定の7名については、測定条件が異なるため算入していませんが、いずれも預託実効線量は1ミリシーベルト未満でした。
参考:福島県が実施した福島県の住民に対する内部被ばく検査においては、平成23年6月27日~平成26年12月31日の期間で238,527人が検査を受け、預託実効線量は、1ミリシーベルト未満が238,501人、1ミリシーベルトが14人、2ミリシーベルトが10人、3ミリシーベルトが2人で、「全員、健康に影響が及ぶ数値ではありませんでした」と公表されています。
注釈1:「検出せず」とは、測定機器の「検出限界値以下」を表しています。また、検出限界値は、被測定者の体重、年齢、測定時間等の条件によって異なります。
注釈2:放射性セシウム137については妊婦、幼児、小学生及び中学生から2.57~8.46ベクレル毎キログラム、放射性セシウム134については妊婦から4.43ベクレル毎キログラムが検出されましたが、預託実効線量は1ミリシーベルト未満、更にその10分の1以下の0.1ミリシーベルト未満でした。
注釈3:預託実効線量とは
体内に取り込んだ放射性物質により、摂取後、長時間にわたって人体が受ける内部被ばくの影響を評価する基準として、大人は50年間、子どもは70歳になるまでに受ける線量を最初の1年間で受けた(預託)として計算される量です。
リンク
預託実効線量については以下のホームページにも説明がありますのでご覧ください。
独立行政法人放射線医学総合研究所(放射線被ばくに関するQ&A):(外部サイト)
サイト移動後、次のとおりクリックしてください。「4.用語・単位→内部被ばくの場合の線量である預託実効線量とは何ですか?(回答へ)」