市民投票制度
平成16年3月の第1回市議会定例会で、我孫子市市民投票条例が可決されました。同年6月には同条例の手続きを定めた施行規則を制定し、市民投票制度がスタートしました。市はこれまでも、市民の意思に基づいた行政運営を進めるため、審議会委員の公募や、市政への手紙・メールなどによる市民の皆さんの意見の把握に努めてきました。市民投票制度は、そうした方法をさらに推し進め、自治の主役としての市民の皆さんが、直接、意思を表明する仕組みを制度化したものです。
これまで市民投票は、個別のテーマごとに、その都度条例を制定して実施するものが主流でした(個別型)。
これに対し我孫子市の市民投票制度は、投票の手続きなどをあらかじめ条例で定めておくことで、市民投票を実施する場合に、改めて条例を作らなくても投票ができるようにしたものです(常設型)。
市には現在のところ、直ちに投票を実施しなければならない重大な問題は必ずしも存在しませんが、将来において問題が生じた場合、迅速な対応が可能になります。
対象は市政運営上の重要課題
市民投票の対象となるテーマは、(1)市の存立の基礎的条件に関する事項(市の名称変更や合併など)、(2)市が実施する特定の重要施策に関する事項(大規模公共施設の建設など)、(3)市民全体に重大な影響を及ぼす市政運営上の重要事項で、直接、市民の皆さんに賛否を問う必要があるものです。
ただし、特定の市民または地域のみを対象とする事項については市民投票を行うことはできません。
投票できる方
投票資格を有する方は、満18歳以上の日本人と永住外国人で、それぞれ引き続き3カ月以上、我孫子市の住民基本台帳に記録されている方です。
市民投票には3つのルート
市民投票の実施には、市民または議会による請求、市長による発議の3つのルートがあります。(下図参照)
このうち市民請求によるものは、市民が投票資格者の8分の1以上の署名を集めて投票の実施を市長に請求し行うものです。
また投票は、通常の選挙と同じ投票所で行い、不在者投票や期日前投票もできます。
投票の結果を尊重
投票の結果が、そのまま市の決定となるものではありませんが、賛否いずれか過半数の結果が投票資格者総数の3分の1以上に達していれば、市長・市議会・市民は投票の結果を尊重しなければなりません。