主な所蔵品
白樺文学館では、白樺派と民藝運動に関する資料、近代我孫子の文学、美術資料などを中心に、主に3つの資料群を所蔵しています。2020(令和2)年3月末現在、約5000点の資料を所蔵しています。いずれの資料群についても調査研究を進めています。
新たな寄贈資料も年々増えており、白樺派だけではなく、我孫子ゆかりの文人たち(原田京平、甲斐仁代、中出三也、三岸好太郎、三岸節子、鬼塚金華、瀧井孝作、中勘助、河村蜻山、深田久弥など)の資料も収集に努めています。ご寄贈をお考えの方はお問合せください。
旧白樺文学館所蔵資料
オーギュスト・ロダン「鼻のつぶれた男」
2001(平成13)年~2008(平成20)年の民営時代、我孫子市との共同運営時代に収集された資料です。総数は約430点。
志賀直哉の原稿や、柳宗悦の書、武者小路実篤の画賛をはじめとする白樺派の資料と、柳宗悦らの民藝運動の仲間たち、バーナード・リーチ、河井寛次郎、濱田庄司らの作品が含まれています。
原田京平関係資料
原田京平「我孫子風景(ハケの道と手賀沼)」
志賀直哉たち白樺派が住んだことを契機として、我孫子に創造された文化空間(文士村の様相)を「我孫子・白樺派」と定義しています。志賀直哉が去った後も、画家たちが集い、我孫子を描く時代がありました。その中心人物が、画家、歌人である原田京平(1895-1936)です。
原田京平のご遺族より、2015(平成27)年寄託され、2018(平成30)年に寄贈となった資料が原田京平関係資料です。
総数約500点。
原田京平の油彩、水墨などの美術資料をはじめ、妻睦の詩、京平の短歌などの文学資料、書簡、京平が収集した民藝、民俗関係資料などが含まれています。
山田家コレクション
志賀直哉「無題(静物)」(1945)
志賀直哉の五女田鶴子の嫁ぎ先である山田家より2020(令和2)年から2023(令和5)年に寄贈された資料です。
現在総数は約4000点。
山田家コレクションは、鉱山学者であり、大久保利通の甥である山田直矢に伝わった資料と、志賀直哉の五女田鶴子に伝わった志賀直哉ほか白樺派、民藝関係の志賀直哉系資料から構成されています。
山田直矢系資料は、幕末~大正期にかけての政財界人からの書簡(大久保利通、伊藤博文ほか)、直矢が蒐集したと思われる美術品、代々山田家伝来の資料です。
志賀直哉系資料は、志賀直哉の書、油彩画、日用品、署名本などをはじめ、白樺派、民藝運動の仲間たちの作品などの資料が含まれています。
今後さらなる資料充実が期待されているコレクションです。