我孫子市農業拠点施設指定管理者選考委員会

株式会社あびベジ

令和4年9月30日に開催した令和4年度第3回我孫子市農業拠点施設指定管理者選考委員会にて、申請内容を審査し、当該申請者は市内全農家を対象に呼びかけ構成された組織であり、出荷農家やあびこ型「地産地消」推進協議会等との関連団体との連携を確立し、経営のノウハウや利用客との信頼関係を蓄積していることや、学校給食事業の拡大、農家組織であることを活かした食育事業の取り組みや市民向けの農業体験事業などが選考委員に評価され、申請要領に定める選定基準を満たし、選定の不調条件に該当しない得点を得たため、候補者を決定しました。市議会（令和4年12月定例会）での議決を経て、指定管理者に決定しました。

我孫子産農産物が充実した農産物直売所、加工室、飲食施設の運営
市民団体や行政等との連携した地産地消及び農業振興に向けた取り組みの実施
我孫子市民の積極的な雇用や市内業者の優先的な活用
適切な人員配置や適正な仕入れによる管理経費の縮減
管理運営体制の強化のためのスタッフに対する研修の充実化
衛生管理や事故防止の徹底
ちばエコ農産物やあびこエコ農産物の推進や担い手農家の育成
市民向けの農業交流体験事業の活性化

令和4年7月14日に開催した令和4年度第2回農業拠点施設指定管理者選考委員会において、指定管理者の候補者を公募によらずに選定することが決定しました。選考委員会では、条例に定めた選定基準のほか、農業拠点施設の性質や目的に応じて定めた選定基準に基づき、適切に農業拠点施設の管理を行うことができると認められるかを審査し、指定管理者の候補者として選定します。

　農業を取り巻く環境は、全国的に農業従事者の高齢化や担い手不足、農産物の価格低迷による農業所得の減少などますます厳しさが増しており、我孫子市においても同様な状況が続いているところです。

　市はこうした状況を打開するため、環境保全型農業や地産地消の推進拠点となる農業拠点施設の準備を進めてきました。平成19年からは、農産物直売所を核とした地産地消の推進拠点づくりのためのアンテナショップ（あびこ農産物直売所あびこん）を我孫子新田地区に設置し、直売機能の検証を行いました。平成19年6月から平成23年9月までの第1期は、財団法人　あゆみの郷・都市建設公社がアンテナショップを運営しました。第1期で明らかになった問題点や課題等をもとに、第2期は農業者主体の経営を実践・検証することになりました。市は、平成23年2月に市内全農家約1,100軒を対象に、農産物直売所の運営事業に参画しその事業を担う意向のある農家の組織づくりを呼びかけ、この趣旨に賛同した農家で構成する「農事組合法人あびベジ」が平成23年8月に設立されました。

　株式会社あびベジは、平成23年10月から平成29年5月までの約5年半アンテナショップの運営を行い、出荷農家や『あびこ型「地産地消」推進協議会』などの関連団体との連携体制を確立し、経営ノウハウや利用客との信頼関係を蓄積してきました。また、本格的な農業拠点施設の運営を行うため、組合員以外が農産物直売所に出荷する際に制限がある農事組合法人から、組合員以外でも制限なく出荷できる株式会社へ平成28年4月に組織変更を行いました。

　我孫子市指定管理者導入指針では、公の施設の指定管理者の選定は公募が原則になっていますが、「地域の活性化や産業振興の観点から、地域密着度の高い施設において、地域の実情に精通している団体が運営することにより、当該施設の設置目的が達成される場合」は、公募によらず指定管理者の候補者を選定することができるものとしています。

　以上のことから、農業拠点施設の指定管理者の候補者については、市民の全農家を対象に募って設立された「株式会社あびベジ」が地域の実情に精通している団体に該当し、農産物直売所としてアンテナショップの運営を5年間行い、また、農業拠点施設の運営を5年間行い、直売所としてだけではなく、加工品製造やレストラン事業、学校給食への地元農産物の納品や生育指導などの食育事業、農業交流体験などの事業の経験や実績を重ねてきた株式会社あびベジが運営することにより、当該施設の目的である環境保全型農業や地産地消、学校給食や生育指導などの食育、農を通した交流の促進など、市の農業振興を達成できると考えることから公募によらない方法で選定します。

　上記の理由について、令和4年7月14日に開催した令和4年度第2回我孫子市農業拠点施設指定管理者選考委員会において委員の意見を伺ったところ、公募によらず選定することについて委員6人全員から同意を得ました。