平成28年度財務書類【統一的な基準】
我孫子市では、市の経営管理を強化し、よりわかりやすい財政情報をお知らせするため、国の示す統一的な基準に基づき、企業会計で用いられる「発生主義・複式簿記」の考え方を取り入れた財務書類を作成しました。
平成28年度(平成28年4月1日から平成29年3月31日まで)の決算における財務書類4表(1)貸借対照表、(2)行政コスト計算書、(3)純資産変動計算書、(4)資金収支計算書は、以下のとおりとなりました。これらの財務書類によって、従来の決算書などでは把握できなかったストックの情報(例えば、これまでに蓄積された資産)や現金支出が伴わない行政コスト(例えば、建物の減価償却費)などを把握でき、より詳しい財政分析を行うことが出来ます。
財務書類分析報告書
財務書類に基づく財務分析
財務書類4表は、そのままでも財政状況等を把握するために役立ちますが、各表の数値や指標を比較することで、さらに踏み込んだ分析をすることが出来るようになります。今回、一般会計等及び全体会計の財務書類4表の要旨とその分析について報告書にとりまとめました。
平成28年度我孫子市財務書類分析報告書(PDF:1,348KB)
一般会計等 | 全体会計 | |
---|---|---|
市民1人あたりの資産 | 91万7000円 | 108万円 |
市民1人あたりの負債 | 29万4000円 | 35万9000円 |
市民1人あたりにかかる行政サービス費用 | 25万6000円 | 42万6000円 |
社会資本の整備に対するこれまでの世代の負担率 | 67.9パーセント | 66.7パーセント |
社会資本の整備に対する将来の世代の負担率 | 28.6パーセント | 25.5パーセント |
各種行政サービス費用に対する受益者負担率 | 5.0パーセント | 6.8パーセント |
財務書類について
財務書類4表は、国が示す統一的な基準に基づき作成したもので、資産の計上にあたり固定資産台帳を整備しました。
有形固定資産は、その年度に整備した学校や道路などの建設費や土地取得費をそのまま取得価格としており、道路、公園、学校などの土地以外の有形固定資産は、一定の基準で減価償却しています。
貸借対照表
貸借対照表とは、市が住民サービスを提供するために保有している財産(資産)と、その資産をどのような財源(負債・純資産)で賄ってきたかを示したもので、資産総額と負債・純資産合計額が一致していることから、バランスシートとも呼ばれます。
行政コスト計算書
行政コスト計算書は、市の行政活動で大きな比重を占めている人によるサービスや、扶助費・補助費といった給付サービスなど、資産形成につながらない行政サービスにかかる経費(人件費、物件費、社会保障給付等)と、その行政サービスに対して得られた収入(使用料・手数料等)とを対比して示したものです。
行政コスト計算書で計上される「コスト」には減価償却費や退職手当引当金といった現金の支払いを伴わない費用も含まれます。一方、地方債の元金返済額や施設・設備の整備にかかる費用など資産・負債の増減に関する支出はコストから除くことになります。
純資産変動計算書
純資産変動計算書は、貸借対照表の「純資産の部」について、会計年度中の動きを表す計算書です。資産を形成するにあたって、これまでの世代が負担してきた部分の増減内容を把握することができます。
資金収支計算書
資金収支計算書は、1年間の資金の出入りについて、業務活動収支、投資活動収支、財務活動収支の3つに分けて示したものです。
業務活動収支では、日常の行政サービスに必要な支出である職員の給料(人件費)や物品の購入(物件費)などの支出と、市民からの税金(地方税)や国・県からの交付金などの収入(交付金)が計上されています。
投資活動収支では、道路や公園、学校などの建設に充てた支出(有形固定資産の取得)と、その財源として国や県から交付された収入(国・県支出金)や地方債などが計上されます。
財務活動収支は、地方債の返済にかかる支出や貸付金の回収といった財務活動に関する収支が計上されています。
全体会計・連結会計財務書類について
全体会計財務書類・連結会計財務書類は、真の我孫子市全体のストック情報やコスト情報を把握するために、市の一般会計だけでなく、特別会計や公営企業会計のほか、市が出資等を行っている関係法人等まで含めた財務情報を表すものです。作成に際しては各会計等の数値を合算し、会計間の取引(繰入、繰出や出資金、補助金など)を内部取引として相殺消去します。我孫子市の対象となる会計や法人の範囲をイメージで示すと以下のとおりです。
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