「千葉県硫酸ピッチの生成の禁止に関する条例」について
相次ぐ硫酸ピッチの不法投棄に対応するため、千葉県では「千葉県硫酸ピッチの生成の禁止に関する条例」を制定しました。
許さない硫酸ピッチ 硫酸ピッチから大切な生活環境と自然を守ろう!
硫酸ピッチとは
硫酸ピッチは、主に軽油引取税を脱税するため、灯油などから不正に軽油を製造する際に副産物として生成されます。 硫酸と炭化水素油との混合物で、黒褐色のタール状の物質です。酸性が強いため、腐食性が強く、保管されているドラム缶から漏れると、土壌など周辺環境を汚染する可能性があります。また、雨水などの水分と触れることにより亜硫酸ガスが発生し、人体へ悪影響を及ぼす恐れもあります。硫酸ピッチは、不正行為に伴い発生するものであり、その処理に多額の費用がかかることから適正な処理が行われず、不法投棄につながっています。
千葉県における硫酸ピッチの不法投棄の現状
県内に不法投棄された硫酸ピッチの本数は、平成18年度末までの合計で12,312本(県所管分)となっており、平成17年度末においては全国の不法投棄本数の約3割を占め、全国ワースト1位という由々しき状況になっています。県は、これまで不法投棄を行った者を調べて撤去させるなど、厳しく指導してきましたが、行為者による撤去が行われず、放置により生活環境を悪化させる恐れのあるものについては、県が、2億7千6百万円もの費用をかけて行政代執行により撤去を行ってきました。
条例の制定
国でも、不正軽油対策として、廃棄物処理法の規制強化など行っていますが、これらの法律は硫酸ピッチの生成行為そのものを禁止する法律ではありません。硫酸ピッチによる環境への影響を未然に防止し、撤去のための公費の投入を回避するために、抜本的対策として「千葉県硫酸ピッチの生成の禁止に関する条例」を制定し、平成19年9月1日から施行しました。
皆様のご協力を!!
硫酸ピッチをできるだけ早い段階で発見し、規制するため多くの目で常に監視し、不審な行為をできるだけ早く発見することが必要です。
このような状況を見かけたら通報を!
- 近所の操業していないはずの工場、倉庫に、タンクローリーが頻繁に出入りしている。
- 社名が書かれていない、あるいは、ナンバーを隠したタンクローリーが頻繁に通る。
- ドラム缶を多量に積んだ、社名が書かれていない、あるいは、ナンバーを隠したトラックが頻繁に通る。
- 付近にガソリンスタンドがないのに、タンクローリーが頻繁に通る。
お分かりになる範囲で、次のような点をご連絡ください。
- いつ頃からのことですか(発見日時)
- 場所はどこですか(発見場所)
- 不審と思われることはどのようなことですか(行為の内容)
- タンクローリー、トラックに会社名など何か書いてありましたか
- 出入りしている車両のナンバーはわかりますか
通報だけで充分です。次のことをお願いします。
1.現場には近づかない。 2.現場の写真は撮影しない。
連絡先一覧
連絡先 | 電話 | FAX |
---|---|---|
産廃残土県民ダイヤル(24時間、365日対応) | 電話:043-223-3801 | - |
県資源循環推進課資源循環企画室 | 電話:043-223-2758 | 043-221-3970 |
県廃棄物指導課監視指導室 | 電話:043-223-2684 | 043-221-5789 |
最寄の県民センター、県民センター事務所でも受け付けます。
倉庫や空き地などの管理者の方へ
不正軽油の製造過程で発生する硫酸ピッチの多くは、空き倉庫などに不法投棄されています。次の点にご注意の上、適正管理をお願いします。
- 倉庫などを貸す場合は、相手方の事業内容・利用目的を確認する。
- 倉庫などは施錠する。
- 空き倉庫などは定期的に見回る。