杉村楚人冠記念館 サロン
サロン
サロンには楚人冠が「ジャーナリズム文庫」「新聞紙文庫」と名付けた、ジャーナリズム関連書を中心とした蔵書が収められ、机も置かれています。冬の寒い日には、この部屋で暖炉に火を焚いて過ごしていました。窓側にある本棚は建て付けになっています。建物ができたあと、楚人冠が地元我孫子の大工である佐藤鷹蔵に造らせたものです。
サロンの南側の部屋は、現在は窓のあるサンルームとなっていますが、落成当初はベランダでした。改修工事に伴って、床の一部を透明な板にして、ベランダだった当時のコンクリートの床をご覧いただけるようになっています。
楚人冠は我孫子に別荘を持ち、地元の人たちの信頼が厚かった講道館柔道の祖、嘉納治五郎らと、我孫子の町長など町の有力者と懇談する会を設けていました。この会の会場は、嘉納の別荘や駅前旅館の本郷屋など様々な場所で行われました。楚人冠邸で開催した時には、このサロンが使われました。
暖炉に火を焚いてくつろぐ楚人冠 岩手県八幡平での落馬で骨折中の姿(昭和9年頃)
現在のサロンの様子 暖炉が残っている