杉村楚人冠記念館 和室
和室
この和室は楚人冠が居室、寝室として使っていたほか、茶室としても使えるように茶釜用の炉がきられています。ここで茶会を催した時の写真も、記念館の資料に残っています。
また、この部屋の床の間には、夏目漱石や鈴木大拙など友人から贈られた書や絵画の掛け軸をかけて楽しんでいました。一方、長押にはシェークスピアの墓碑銘の拓本が掲げられていました。この和室はこうした当時の雰囲気を感じていただけるよう、可能な限り現状のままにしてあります。
押入の中ものぞいてみてください。中にある箪笥が建て付けになっています。楚人冠が別荘だった我孫子の土地に、この母屋を建てて定住することを決意した背景には、関東大震災で次男と三男を失った経験があります。このため、徹底した地震対策が行われているのです。
和室で開かれた茶会の様子 茶をたてているのは蘭夫人
現在の和室の様子