2016(平成28)年第3回我孫子市議会定例会 市政一般報告
この市政一般報告は、9月5日の平成28年第3回市議会定例会の冒頭で市長が述べたものです。
項目をクリックすると、該当の箇所をご覧いただけます。
- 集中豪雨と台風への対応
- 放射能対策
- 若い世代の定住化と少子化対策
- 省エネルギーの推進
- 手賀沼親水広場の改修
- ジャパンバードフェスティバルの開催
- 起業・創業の支援
- 手賀沼花火大会
- 我孫子新田エリアの活用
- さくらプロジェクト
- 日本女子オープンゴルフ選手権に向けた取り組み
- 防犯・防災体制の強化
- 水害対策
- 魅力ある教育の推進
- 平和事業
- 市民バス
- 新木駅の整備
- 常磐線・成田線の利便性向上の取り組み
- 市民との協働
- B型肝炎の予防接種
- 障害者支援の取り組み
- 行政改革の推進
- パスポート窓口の開設と運営
- 臨時福祉給付金の給付
集中豪雨と台風への対応
平成28年第3回我孫子市議会定例会の開会にあたり、市政に関する一般報告を行います。
はじめに、集中豪雨と台風への対応です。
7月15日の午前9時過ぎから、我孫子地区や天王台地区を中心に、1時間当たり81.5mmを記録する局所的な集中豪雨が発生しました。
我孫子市の浸水対策の整備目標である5年確率降雨の「1時間当たり50mm」を大幅に超える集中豪雨であったため、我孫子地区を中心に、床上浸水が6件、床下浸水が12件、店舗内浸水が4件の浸水被害と、多くの箇所で通行止めを伴う道路冠水が発生しました。市では、災害対策本部を設置し、職員207人体制で被害調査、道路清掃、消毒などの対応を行いました。
8月16日の台風7号と8月22日の台風9号に際しても、災害警戒本部を設置し対応しましたが、我孫子市では人的被害や住家被害はありませんでした。
しかし、台風9号では、新木、中峠、古戸、日秀、中里地域の約2,400世帯が午後5時39分頃から4時間以上にわたり停電し、市民生活に大きな影響が出ました。市では、ホームページ、フェイスブック、ツイッター、防災・防犯メールと消防車両による広報を行い、市民に情報提供しました。
8月24日には、午後0時50分から、我孫子地区や天王台地区を中心に、1時間当たり53.5mmを記録する局所的な集中豪雨が発生しました。
被害状況は、床上浸水が3件、床下浸水が9件、店舗内浸水が1件の浸水被害と、市内4箇所で通行止めを伴う道路冠水が発生しました。市では、8月24日から25日にかけて被害調査、道路清掃、消毒などの対応を行いました。
放射能対策
次は、放射能対策です。
手賀沼終末処理場に一時保管されている汚泥焼却灰については、6月15日に流域7市の総意として、千葉県に対し、フレコンバッグを建屋内に移設し、建屋内に入りきらない分は堅固な構造物で保管するよう、安全対策の強化を求める要望書を提出しました。
東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う東京電力ホールディングスへの損害賠償請求に係る同社との和解については、7月4日に和解契約を締結し、7月13日に、同社から和解金約4,884万円が支払われました。
なお、今回の申立てで損害として認められなかった経費については、同様に和解仲介の申立てを行っている近隣8市と連携、協力しながら対応を検討していきます。
27年度に要した放射能対策経費については、総額約4億3,588万円のうち、約972万円が国の震災復興特別交付税等により充当されることになりました。残額の約4億2,616万円は、8月26日に東京電力ホールディングスに対して賠償請求を行い、9月30日までに文書で回答するよう求めています。
若い世代の定住化と少子化対策
次は、若い世代の定住化と少子化対策です。
あびこの魅力発信では、若者に人気のスポットである渋谷駅のスクランブル交差点にある日本最大級の街頭ビジョンで、我孫子の魅力をPRする15秒CMを流しました。CMは、昨年、市民参加で制作し地下鉄東京メトロで放映した動画に、「東京、我孫子最速38分」など都心からの利便性を強調したメッセージを加えたもので、7月24日から1週間、約500回放映し、全国の市町村では初の試みとしてテレビや新聞、ラジオで紹介されました。
また、約10センチの手のひらサイズにした「手賀沼のうなきちさん」ストラップを5月に1,000個製作し、テレビやラジオのPR番組の視聴者プレゼントや市内外のイベントで配布しています。「手賀沼のうなきちさん」を携帯電話やかばんにつけてもらい、動く広告塔として本市の魅力を積極的に発信してもらいます。
今年度の「若い世代の住宅取得支援」の申請件数は、8月19日現在で215件にのぼり、このうち、15歳以下の子どもを持つ世帯は147件、市外からの転入者世帯は84件です。
また、住宅リフォーム支援の申請件数は、8月19日現在で75件でした。このうち、子育て世帯は10件、住宅取得支援との併用は4件です。
現在、住宅取得支援を利用された方へのアンケートの集計を行っています。
今後は、このアンケート結果をもとに、より効果のある定住策を進めるためリフォームも含めた支援制度の見直しを行います。
我孫子市結婚相談所「あび・こい・ハート」の7月までの結婚相談件数は113件、お見合いは63回行いました。
また、4月と5月に、結婚相談所を利用したいと考えている方のために説明会を2回開催し、男性4名、女性18名の参加がありました。
婚活イベントでは、7月は「七夕お見合いパーティー」を開催し、19名が参加、5組のカップルが誕生しました。8月は手賀沼花火大会に合わせ、けやきプラザ1階のぽぽらで「夏パーティー」を開催し、22名が参加、4組のカップルが誕生しています。また、同日、昨年結婚相談所が縁で結婚された方と現在交際中のカップル12組に、11階「あび・こい・ハート」からの花火を楽しんでいただきました。
我孫子での出会いが多くの実を結び、この地で物語を紡いでもらえるよう社会福祉協議会と連携して事業を充実させていきます。
省エネルギーの推進
次は、省エネルギーの推進です。
省エネルギー型照明の設置は、自治会等が管理する街路灯約9,500灯のうち約7,200灯をLED化しています。今年度は自治会等から約1,000灯の申請があり、市が管理する街路灯約4,500灯と合わせると、28年度末までには市内にある全街路灯の約91%がLED化される見込みです。
公共施設では、多くの市民が訪れる市役所本庁舎1階の照明を9月末までにLED化します。
手賀沼親水広場の改修
次は、手賀沼親水広場の改修です。
水の館を中心とする手賀沼親水広場については、6月28日をもって水の館を一時休館し、7月から改修工事に着手しています。水環境の保全に関する啓発と市内農業の振興を図るため、展示物を一新するとともに、農業拠点施設として「農産物直売所」と「飲食施設」を併せて整備します。
また、リニューアル後も多くの人に親しみを持たれるよう、8月31日まで施設の愛称を募集しました。募集にあたっては、現在の「水の館」という愛称を引き続き使用するという選択肢も加え、市内の小・中学生のみなさんにも意見を聞いています。愛称は、10月に開催予定の愛称検討委員会により決定し、12月に広報あびこ等で公表します。
ジャパンバードフェスティバルの開催
次は、ジャパンバードフェスティバルの開催です。
秋の恒例行事となっているジャパンバードフェスティバルは、11月5日、6日に開催されます。
今年は、水の館と高野山新田多目的広場の工事期間中の開催となることから、会場が、手賀沼親水広場、鳥の博物館駐車場、アビスタ、鳥の博物館、山階鳥類研究所、我孫子南近隣センターとなります。水の館で実施していた展示や一部のブースをアビスタに会場変更し、鳥の博物館駐車場から手賀沼親水広場にアクセスできるよう仮設通路を設置するとともに、じゃぶじゃぶ池周辺やミニ手賀沼付近に仮設トイレを設置するなど工夫をしていきます。
なお、例年、水の館で開催している「全日本鳥フォトコンテスト」の写真展示や講演会等が、いずれもアビスタでの開催となるため、小・中・高校生が日頃の研究成果を発表する「環境学会」は、アビスタから我孫子南近隣センターに会場を移しての開催となります。
そのほか、野鳥や自然環境に対する調査研究の展示や発表、バードカービングの作品展示、手賀沼湖畔や船上からのバードウォッチング、手賀沼公園での鳥の凧揚げも行います。
昨年度の海外からの出展は、台湾の切り紙パフォーマンスショー「フクロウ」製作の実演や、民族衣装を着たモンゴルの方が販売するお土産とヤクの靴下が大変人気でした。今年も台湾・モンゴルをはじめ、初出店のブータンなど数か国から出展の意向が示されています。
さらに、10月2日には、アビシルベにてプレイベント「もうすぐJBF我孫子駅前バードコンサート」を行います。鳥くんをはじめとするアーティストたちによる楽しいライブや人気の鳥グッズショップの出展により、ジャパンバードフェスティバルを広くPRし、開催日当日に向けて気運を盛り上げていきます。
今年は、水の館の工事で例年と違う場所での開催となり、ご不便をおかけしますが、皆さんに楽しんでいただけるイベントにしていきます。
起業・創業の支援
次は、起業・創業の支援です。
今年度も、「我孫子市創業支援事業計画」に位置づけているNPO法人との共催事業「2016実践創業塾」を、起業・創業を志す方を対象に実施しました。
起業・創業の基本的な知識が身につく「プチ起業コース」は6月11日に開催し、19名の参加がありました。
「本格起業コース」は6月26日から8月21日の間までに5回開催し、起業・創業に意欲のある20名の方が参加しました。創業につなげていくための専門家による講義やグループワークを通じて、法人設立の手続きや資金計画の立て方など、起業・創業の実現につながる、より実践的な知識の習得を支援できたと考えています。
実践創業塾の受講者には継続的なフォローアップを行うなど、より多くの市内創業者を輩出できるよう今後も支援していきます。
また、11月12日にはアビスタのホールで「第4回我孫子市起業・創業シンポジウム」を開催します。今回のシンポジウムは、我孫子市内で活躍されている企業経営者3名をお招きし、企業経営に係る様々なエピソードを紹介していただく予定です。
手賀沼花火大会
次は、手賀沼花火大会です。
8月6日に開催された手賀沼花火大会は、今年も市内外より多くの来場者が訪れ大盛況でした。
大会終了後、我孫子駅の混雑緩和のため入場規制が行われましたが、大きな混乱もなく無事終了することができました。
花火大会の開催に向けた募金活動では、市民の皆様からあたたかいご支援をいただき、総額約206万円が集まりました。この場をお借りして御礼申し上げます。ありがとうございました。
また、ふるさと納税寄附金の増加と手賀沼花火大会のPRを図るため、6月に5万円以上寄附していただいた市外在住の方を手賀沼花火大会の観覧席に招待する企画を実施しました。4名から5万円以上の寄附があり、抽選により当選者を決定しました。
今後も、こうした取り組みを積極的に進めて、ふるさと納税寄附金の増加につなげていきます。
我孫子新田エリアの活用
次は、我孫子新田エリアの活用です。
我孫子市最大の観光資源である手賀沼を活かした観光振興を図るため、土地利用の方向性をまとめた「手賀沼観光施設誘導方針(案)」と、方針に沿ったまちなみを誘導する「我孫子新田地区地区計画(案)」の策定を進めています。
これまで、権利者に向けて行った4月の説明会と5月のアンケート、さらに希望に応じて7月に行った個別説明により、権利者の意向を把握してきました。
また、7月22日から8月22日までの間、この方針(案)と地区計画を定めるための基準である「市街化調整区域における地区計画運用基準(案)」の2件について、パブリックコメントを実施したところ、1件の意見がありました。今後は、10月を目途に方針と運用基準を決定していきたいと考えています。
一方、地区計画(案)については、これまでいただいたご意見を踏まえた修正案を、8月10日と11日に実施した説明会と個別説明において提示し、現在、アンケートを実施しています。この結果を踏まえ、地区計画の決定に向けて都市計画法による手続きを進めていきます。
さくらプロジェクト
次は、さくらプロジェクトです。
6月6日から17日までの間に、市内在住・在勤・在学者や市内企業・団体などを対象に桜植樹のための寄附を募りました。
皆様からは、3万円が71口、3千円が56口と大変多くの申込みをいただきました。ご協力ありがとうございました。
桜は、12月から2月にかけて手賀沼周辺や各地域の主要公園等に植樹していきます。桜で我孫子の魅力を一層高め、ふるさと我孫子に愛着と親しみをもってもらえるようにしていきます。
日本女子オープンゴルフ選手権に向けた取り組み
次は、日本女子オープンゴルフ選手権に向けた取り組みです。
29年秋に我孫子ゴルフ倶楽部において第50回日本女子オープンゴルフ選手権が開催されます。これに合わせて来訪する市外の方たちに我孫子の魅力を発信するとともに、おもてなしや地域経済の活性化に寄与する取り組みを行うため、市、公募による市民団体、我孫子ゴルフ倶楽部や商工会などの関係機関によるプロジェクトチームを立ち上げることとしました。
7月19日から8月15日までの約1か月間、参加を希望する市民団体を公募したところ、3団体の応募があり、9月6日、第1回の立ち上げの会議を開催します。
防犯・防災体制の強化
次は、防犯・防災体制の強化です。
防犯対策では、子どもの安全安心を最優先に、これまで市立保育園と小中学校、アビシルベに計25台の防犯カメラを設置してきました。
今年度は、12月までに天王台駅、東我孫子駅、湖北駅、新木駅、布佐駅の5つの駅周辺の主要道路等に、防犯カメラを1台ずつ設置できるよう今議会に補正予算を計上しています。これにより、市内全6駅の周辺に防犯カメラが整備されます。今後も、防犯力を強化するため、場所を選定し、順次設置していきます。
また、私立保育園や幼稚園、自治会等に防犯カメラ設置補助制度の活用を促し、地域における自主的な防犯活動を支援することで、犯罪の起こりにくい環境整備に努めていきます。
避難行動要支援者への支援については、要支援者の安否確認や、避難行動の支援等に用いる避難行動要支援者名簿を、5月に警察と社会福祉協議会へ、8月には民生委員へ提供しました。
また、これまでに地域の避難支援を担う自主防災組織や自治会等のうち6自治会と名簿情報の取扱いに関する協定を締結し、名簿を8月30日に4自治会へ提供したほか9月10日に2自治会へ提供する予定です。
今後も、平常時から要支援者の状況把握や支援体制の確保が行えるよう、自治会等へ名簿情報の提供を進めていきます。
水害対策
次は、水害対策です。
市内の水害常襲地区のうち6か所については、浸水被害の軽減に向けた水害対策事業を進めています。
関東排水区では、工事に伴う切り廻し道路の形状を見直したことに伴い、我孫子4丁目地下式調整池築造工事が、11月末完了となる予定です。
柴崎排水区では、後田樋管整備事業が3か年継続事業の1年目に当たり、国の築堤事業と一体的に実施することから、現在、11月を目途に国との協定を締結する手続きを進めています。
久寺家第1排水区では、雨水管布設工事が9月末に完了する予定です。
また、年度末までに、汚水管や水道管の復旧工事と側溝布設工事を行います。
天王台6丁目地区では、暫定貯留式浸透施設設置工事の2工区として、渇水期になる11月に着工する予定です。
若松排水区では、7月9日に工事説明会を開催し、バイパス管布設工事を進めています。
布佐排水区では、雨水幹線の実施設計に伴い、関係機関との協議調整を行っています。
魅力ある教育の推進
次は、魅力ある教育の推進です。
6月28日に今年度第1回目の我孫子市総合教育会議を開催しました。
会議では、子どもの貧困対策や学習支援事業の取り組み、特別支援学級におけるICT機器を活用した授業の推進などについて検討しました。
今後も、現在進めている小中一貫教育や学校施設の改修など、教育委員会と十分な意思疎通を図りながら検討を進め、我孫子の子どもたちのための教育行政を推進していきます。
10月26日に小中一貫教育推進地区の布佐中学校、布佐小学校、布佐南小学校において、市内全教職員を対象とした公開研究会を開催します。開催にあたっては、布佐中学校区の保護者と地域の方にもお知らせし、参観いただきたいと考えています。
これまで、布佐中学校区では、小中学校で教育目標の共有化を図り、地域の教育力を活かしたカリキュラムでつなぐ小中一貫教育を進めてきました。その実践成果と具体的な取組内容を公開し、市内の全教職員の理解を深めていきます。
31年度の全市展開に向けて、他の中学校区においても小中一貫教育に取り組み始めています。小中一貫教育カリキュラムの大きな柱である英語教育は27年度から、ふるさと学習は今年度から、全小中学校の教育課程に位置づけて実施しています。また、「小中一貫教育の日」を設け、中学校区ごとに、小学生と中学生の交流活動を行っています。
今後は特にICT教育の充実を図るため、各中学校区にタブレット型端末の配置とICT教育支援員の配置を順次計画的に進めていきます。
今年度は、湖北中・湖北台中学校区において、少しでも早くタブレット型端末を学習に取り入れるため、今議会の補正予算に計上しています。
平和事業
次は、平和事業です。
8月8日から10日まで、中学校6校から12人の生徒を長崎に派遣しました。長崎へは3年ごとに派遣しており、今回で3回目です。生徒たちは、平和祈念式典への参列のほか、全国から長崎に集まった同年代の子どもたちとの活動を通じて、被爆の実態や平和の大切さについて学んできました。
また、若い世代が中心となって、戦争や原爆の恐ろしさ、平和の尊さを伝えていく取り組みとして、今年度は、8月13日に手賀沼公園で開催した平和祈念式典において、初めて、歴代の派遣中学生3人が、司会進行と詩の朗読を行いました。式典後には、昨年12月に寄贈された禎子鶴と関連した、アニメ『つるにのって~とも子の冒険~』をアビスタで上映しました。
なお、市内13小学校の6年生を対象とした歴代の派遣中学生によるリレー講座は、5月8日に第一小学校、6月25日に湖北小学校で実施しました。残りの11校でも9月から順次実施していきます。
さらに、12月4日に開催する長崎派遣中学生の報告会では、今年度も我孫子中学校演劇部による平和をテーマとした演劇が行われるほか、長崎市との共催による被爆体験講話や「戦争・原爆被災展」を予定しています。
今後も、様々な場面で若い世代に平和事業に携わってもらう工夫をし、戦争や原爆の悲惨さ、平和の大切さを後世に伝えていく取り組みを行っていきます。
市民バス
次は、市民バスです。
あびバス新木ルートは、既存車両の老朽化に伴い新型車両を導入します。
この車両は、現在、小型路線バスとして国内で生産されている唯一の車両です。従前車両より低床化されていることから回転半径が大きく、現行のルート内で安全な通行ができない箇所が発生するため、安全上、やむを得ず現行ルートを一部変更します。不便になる地域もありますが、1便増便し、乗車時間の短縮を図るとともに、全便を湖北駅発着とすることで地域の強い要望を実現します。
新しいルートについては、8月3日に開催された我孫子市交通会議で承認され、10月1日の改正に向けた手続きを進めています。
実証運行中の根戸ルートでは、地域の強い要望に応えるため、10月1日から夕方のグリーンタウンへの乗り入れ便を1便増やすとともに、我孫子市地域公共交通協議会から地域の意向や利用状況に基づき、本格運行に移行すべきとの答申がありましたので、来年度中の本格運行実施に向け、準備を進めていきます。
新木駅の整備
次は、新木駅の整備です。
工事中の新木駅は、6月26日に駅舎と南口エレベーター・エスカレーター、自由通路などが供用開始となりました。現在、旧跨線橋の撤去も完了し、北口エスカレーターの基礎工事へと進んでいます。10月初めに北口エレベーター・エスカレーターの設置工事が始まり、12月中には全ての施設が供用開始となります。
常磐線・成田線の利便性向上の取り組み
次は、常磐線・成田線の利便性向上の取り組みです。
常磐線と成田線の利便性向上のため、成田線沿線の7自治体で構成する成田線活性化推進協議会において、7月28日にJR東日本千葉支社へ、8月4日にJR東日本東京支社へ要望活動を行いました。この活動では、常磐線の上野・東京ラインへの乗り入れ本数の拡大、特別快速電車の我孫子駅停車、特に通勤通学時間帯での成田線から品川行の電車の増発について要望しました。
また、9月6日には、千葉県JR線複線化等促進期成同盟においても、JR東日本東京支社と千葉支社に対して同様の要望を行います。
成田線活性化推進協議会では、要望活動だけでなく成田線利用者の増加と沿線地域の活性化を図るため、様々な活動をしています。
「駅からハイキング」では、10月15日から22日までの木下駅周辺を散策するコースと、11月3日の安食駅から房総のむらを通り、下総松崎駅までを散策するコースを設定します。安食駅からスタートするコースでは、初の試みとして子育て世代も参加できるよう距離を短くしたファミリーコースも設定します。また、新たな取り組みとして、子育て世代をターゲットにホームページを活用した情報発信やイベントのチラシ配布を検討しています。
なお、我孫子駅発着の臨時特急「踊り子号」は、11月27日まで運行期間の延長が決まりました。運行時刻は、我孫子駅発が10時45分、伊豆急下田駅着が14時20分になりますので、ぜひ秋の行楽シーズンにご利用ください。
東京藝術大学、JR東日本東京支社、常磐線沿線の4区4市で構成するJOBANアートライン協議会では、アートをキーワードとして、常磐線と沿線地域のイメージアップと活性化を図る取り組みを行っています。
現在はJRの忘れ物傘に東京藝術大学の学生が絵を描く「アートキャラバン」のイベントを、沿線各地で実施しています。
今年は、12月25日に常磐線の田端・土浦間が開業して120周年を迎えることから、東京藝術大学出身のデザイナーがデザインした5種類の120周年記念ポスターを作成しました。そのうちの1種類は我孫子市オリジナルのデザインとなっており、市もあらゆる機会で活用し、常磐線120周年をPRしていきます。
また、常磐線と我孫子駅の写真展を9月26日から30日までアビシルベと我孫子駅自由通路で開催します。写真展の開催にあたり、広報や新聞により個人が所蔵する写真の提供を呼び掛けたところ、8月31日時点で750点の写真や資料が集まりました。また、JOBANアートライン協議会の各自治体も相互に写真等を提供するなど、沿線一体となって120周年記念の取り組みを進めています。
さらに、ご提供いただいた写真や120周年記念ポスターのデザイン等を使用した記念切手の販売を12月に予定しています。常磐線と我孫子駅の歴史を通して、我孫子市の文化や歴史を知り、我孫子市の新たな魅力を発見するきっかけになればと思います。
市民との協働
次は、市民との協働です。
9月24日と25日に、「我孫子で楽しく暮らすために何が出来るのか」をテーマとしたイベント「市民のチカラ」を我孫子南近隣センターとけやきプラザ、アビシルベで開催します。これまで別々で開催していた「市民活動メッセ」と「我孫子のこれからフォーラム」を一体化し、定年退職をした方々が地域で活動することで生きがいを見つけるとともに、健康寿命の延伸にもつながるよう開催するものです。
市内の市民活動団体のブース展示、我孫子の食をテーマとした企画や自治会サミットなどを実施するほか、24日には、タニタ社員食堂を立ち上げた初代管理栄養士、後藤恭子さんの講演会を開催するなど、様々な企画を通して、担い手を求める市民活動団体などと、これまで培ってきた経験や技術を活かしたい方とが出会う場となることを願っています。
B型肝炎の予防接種
次は、B型肝炎の予防接種です。
予防接種法施行令の一部が改正され、10月1日からB型肝炎が定期の予防接種の対象疾病に位置づけられることとなりました。B型肝炎は、主にB型肝炎ウイルスを含む血液や体液が直接接触することによって生じる感染症で、免疫が不十分な乳児が感染するとキャリアになりやすく、慢性肝炎になることもあり、最悪の場合は、肝硬変や肝臓がんを引き起こすことがあります。
0歳児が予防接種の対象となり、生後1歳に至るまでの間に3回接種するものです。費用は、定期の予防接種の対象疾病に位置づけられたことにより、無料となります。
障害者支援の取り組み
次は、障害者支援の取り組みです。
障害者支援施設等の整備について、南新木に建設を予定している定員6名の障害者グループホームは9月中旬に工事着工し、29年2月末に完成する予定です。また、当初、久寺家に建設を予定していた定員20名の就労継続支援B型事業所については、建設予定地を下ヶ戸に変更し、9月中に工事着工となり、29年3月末には完成する予定です。今後も障害を持つ方が住みなれた地域で生活するために、住まいの場と日中活動の場の整備を支援していきます。
失語症者のコミュニケーション支援として、失語症会話パートナーを養成し派遣する事業を実施しています。今年度は、外出等社会参加にあたり、困難を抱える失語症者の支援を担う方を養成するため、これまでに養成した失語症会話パートナーを対象としたスキルアップ講座を、1月から3月までに合計40時間実施することを計画しています。なお、関連費用は今議会の補正予算に計上しています。
行政改革の推進
次は、行政改革の推進です。
事業仕分けの検証については、行政評価の27年度事後評価に併せて、これまでの事業仕分け結果の市政への反映状況を調査しました。その調査結果をもとに、それに対する意見や今後の事業仕分けの実施について、9月24日に開催する第2回行政改革推進委員会において意見をいただく予定です。今後の事業仕分けについては、いただいた意見を踏まえて実施方法等を検討していきます。
提案型公共サービス民営化制度は、今年度で9回目の募集となります。7月1日から9月30日までを募集期間として提案を募集しています。10月中旬に審査委員会で審査を行い、採用となった提案で実施可能なものは、来年度予算に反映させていきます。
パスポート窓口の開設と運営
次は、パスポート窓口の開設と運営です。
10月3日から市川市、浦安市に次いで成田市とともに、市町村での設置は県下3番目となるパスポート窓口を我孫子行政サービスセンター内に開設します。
パスポート窓口は、我孫子行政サービスセンターの開庁時間とは異なり、午前9時から午後4時30分までです。申請と交付は月曜日から金曜日まで、土曜日は交付のみとなります。
千葉県内にお住いの方であれば申請が可能となることから、市民はもとより近隣市の方の利便性向上にも寄与するものと期待しています。
臨時福祉給付金の給付
最後は、臨時福祉給付金の給付です。
65歳以上の低所得の高齢者に1人3万円を支給する「高齢者向け給付金」については、申請書を送付した9,928人のうち94.6%にあたる9,392人から申請があり、8月19日時点で9,347人の方に給付が完了しています。
また、今年度も消費税率の引上げの影響を緩和するため、1人3千円の「臨時福祉給付金」を支給し、さらに、低所得の障害基礎年金、遺族基礎年金等の受給者を対象に1人3万円の給付金を支給します。8月31日に対象と思われる方にお知らせと申請書を発送しました。申請書を提出された方から審査を行い、10月中旬から順次支給を開始します。
以上で、市政一般報告を終わりますが、各事業の推進に一層の努力をしていきますので、議員皆様のご理解とご協力をお願いします。