オゾンと活性炭を利用した高度浄水処理
高度浄水処理
高度浄水処理は、
- 空気に電圧をかけオゾンを発生させ
- オゾンの強い酸化力で「地下水の分解しづらい有機物」を分解し
- 活性炭の吸着力で補そくして取り除くものです。
「地下水中の分解しづらい有機物」とは、主にフミン質といわれるものです。もともと自然界にある物質で、植物などが微生物に分解されてできた高分子の有機化合物です。
フミン質は、水質基準の一つである「色度」が上昇する原因となり、また塩素と反応すれば、トリハロメタンを発生する原因にもなります。
高度浄水処理を導入して、以前の塩素処理に比べ次ぎのような効果が表れています。
- 「色度」が5度から1度に改善
- トリハロメタン等の有機化合物の発生を抑制
- 塩素の注入量を5分の1程度に減少
この他にも、使用者の方から「お風呂の水が透き通って見える」「水がおいしく感じられる」等の意見が寄せられています。
高度浄水処理の流れ
1 着水井
井戸ポンプでくみ上げられた原水が到着するところです。導かれてきた水の動揺を安定させるところです。
2 オゾン接触槽
オゾン接触槽では、散気筒からオゾンを噴出させて浄水処理を行います。
オゾンはフッ素に次ぐ強い酸化力があり、臭気物質等を酸化分解する効果があります。
3 オゾン発生装置
空気中の酸素をオゾンに変える装置です。オゾンは、空気に電圧をかけ、放電(無声放電)を起こすことにより発生します。
4 排オゾン分解塔
オゾン接触槽などに残留しているオゾンを、環境基準以下に処理する設備です。
処理方法は、活性炭を用いて分解を行っています。
5 オゾン制御盤
オゾン制御盤は、オゾン処理に関連した各設備の操作を行うための電気設備です。
6 ろ過原水ポンプ
ろ過原水ポンプは、オゾン処理水を活性炭ろ過機へ移送するためのポンプ設備です。
7 活性炭ろ過機
活性炭ろ過機では、槽内に粒状活性炭を充填し、オゾン処理水を接触させて浄水処理を行います。オゾンにより酸化分解できなかった臭気物質等は、粒状活性炭により吸着除去されます。
8 次亜貯留槽
次亜塩素酸ソーダ(塩素剤)を貯めておくところです。
活性炭を通過した水の消毒効果を持続させるために、塩素剤として次亜塩素酸ソーダを注入します。
9 配水池
各浄水工程を経て、浄水処理された水が貯えられるところです。配水池は、浄水量と配水量の変動を調整する機能を持っています。
10 配水ポンプ室
配水池に貯えられた水を利用者の皆さんに送り出す配水ポンプが設置してあります。配水ポンプは、時間や季節の変動に適用した運転が出来るようになっています。