榎本家住宅
場所
我孫子市布佐
個人のお宅なので、一般公開を行っていません。
登録箇所
主屋、離れ、北土蔵、釜場、正門、稲荷社の6棟
解説
榎本家は17世紀に下野国都賀郡から移住したと伝えられています。
明治後期・大正期には、布佐町長や衆議院議員を輩出しており、地域社会にとって重要な役割を担ってきた家柄です。
同住宅は利根川西岸の堤防沿いに位置し、6棟は明治から昭和にかけて造られました。主屋など4棟は利根川の堤防拡張工事のため1958年ごろ曳家(ひきや)で移築されました。
主屋は各階続きの座席を配して南庭を望み、二階西室の床は床框に唐木を用いるなど凝ったつくりです。
離れ座敷は内部は二室続きの座敷とし、華やかなつくりで主屋と接続しています。
北土蔵は家財蔵で掛子塗扉など上質な仕上とする土蔵です。
釜場は平屋建て切妻造り鉄板葺き、棟中央に煙出しを設けています。
正門は一間薬医門で、両脇に桟瓦葺板塀を付し、豪壮な外観が風格ある表構えをつくります。
稲荷社は一間社流造銅板葺、基壇の上に建っています。
建物は利根川の歴史とも密接にかかわっており、我孫子市の歴史を伝える上でも大切な建物です。
主屋
正門