新木東台遺跡
北に利根川を望む台地の縁辺に位置していました(消滅)。
現在の新木小学校周辺にあたります。
1979年(昭和54年)新木小学校建設に伴い発掘調査を行いました。
縄文・古墳・奈良・平安時代の複合遺跡です。
新木東台遺跡遺構平面図
出土遺物
灰釉壷
東海産?
口径:10.0センチメートル
高さ:25.0センチメートル
底径:9.0センチメートル
長胴甕
9世紀
口径:15.4センチメートル
高さ:34.0センチメートル
底径:9.8センチメートル
土管形の甕は我孫子市内ではまだ1点しか出土していません。
他の地域から持ち込まれたものでしょう。
萬年通寶
皇朝十二銭の一つ。和同開珎の次に鋳造された銭貨です。760年(天平宝字4年)初鋳。
住居跡床面から出土しました。径は2.5センチメートルです。
我孫子市内では皇朝十二銭では他に日秀西遺跡から「和同開珎」銀銭、古屋遺跡から
「神功開寶」が出土しています
甕(墨書土器)
8世紀末~9世紀初
口径:?
高さ:26.0センチメートル
底径:9.4センチメートル
平成15年7月1日に我孫子市第5号指定文化財に指定されました。
甕の胴部外面に下図のような墨書が記されています。
「久須波良部」は天平宝字元年(757年)に「藤原部」から改姓されたものです。
写真は複製品です。
実測図
写真ではわかりにくいですが、「泉久須波良部尼刀女」という墨書が確認できます。
発掘調査写真
調査区全景