羽黒前遺跡(奈良・平安)
南に手賀沼を望む台地の縁辺に位置しています。
現在の新木駅の西側にあたります。
1983~1996年(昭和58年~平成8年)に6次の発掘調査を行っています。
古墳、奈良、平安、中世、近世の複合遺跡です。
奈良・平安時代遺構平面図
出土遺物
蔵骨器
身は短頸壷の頸部が欠損したものを利用しており、蓋には高台付盤を使っています。
中に火葬した骨が納められていました。
円面硯
破片から復元したものです。
上径:10.5センチメートル
高さ:7.4センチメートル
底径:18.0センチメートル
坏(墨書土器)
9世紀初
口径:11.5cm
高さ:3.8cm
底径:6.0cm
平成15年7月1日に我孫子市第7号指定文化財に指定されました。
杯の周囲を巡る「久須波良部廣主女(女=正式には口へんに羊)(くすはらべひろぬし)」という墨書が読み取れます。
底部には「子」という墨書も見られます。写真は複製品です。
実測図
9世紀の土器
中央上の坏(猿投産)
口径:16.0センチメートル
高さ:5.0センチメートル
底径:7.5センチメートル
10世紀の土器
側の甕
口径:22.4センチメートル
高さ:23.8センチメートル
底径:15.3センチメートル
鈴
径:2.6センチメートル
住居跡床面から出土しました。中に鉄製の舌が残っています。
発掘調査写真
6次調査住居跡発掘風景
掘立柱建物
その他の時代
羽黒前遺跡は複数の時代の遺構が重なった遺跡です。他の時代の様子については下をクリックしてください。