中峠北2号墳
主体部(木棺内)出土遺物
中峠北2号墳はもと利根川であった古利根沼の南東、利根川から入り込んだ深い谷津(亀田谷)の最奥部台地縁辺にありまた(消滅)。
平成18年2~3月に行った発掘調査の結果、直径20メートル、高さ3メートルの円墳であることが分かりました。主体部は木棺に白色粘土を貼り付けたもので、刀3本、刀子2本、銀製耳飾2個、ガラス小玉103個などが出土しました。
また周溝からは埴輪が出土していますが、北東部の一角には人物埴輪が集めて立てられていたようです。人物埴輪には「みずら」を提げて冠をかぶり、腰に刀を差した男子像、髪を結った女子像、馬を引く馬子像、馬型埴輪などがあり、当時の人々の暮らしを彷彿とさせます。埴輪の特徴は高野山1号墳などときわめて似ており、同じ技術をもつ「埴輪職人」が携わっていたと考えられます。
※なお、この古墳は「中峠北1号墳」と呼んでいましたが、かつて発掘したものと名称が重複していたことから「2号墳」と改めました(令和元年12月追記)。
発掘調査写真
かつての中峠北2号墳遠景(林のところ)
中峠北2号墳全景
人物埴輪出土状況
ガラス小玉出土状況
出土遺物写真
中峠北2号墳出土の人物埴輪(接合復元済み)
中峠北2号墳出土のガラス小玉