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令和6年度水道事業経営方針

登録日:2024年2月21日

更新日:2024年2月21日

本年1月1日、最大震度7を記録する「令和6年能登半島地震」の発生は、北陸地方を中心に大きな被害をもたらし、特に石川県では、お亡くなりになられた方や負傷者が多数出たほか、建物の倒壊や津波による被害、更には火災の発生など、広範囲に甚大な被害を及ぼしました。この度の地震により、お亡くなりになられた方のご冥福をお祈り申し上げます。
全国の水道事業体が一丸となって復旧にあたっておりますが、いまだ断水が続いており、被災された多くの皆様におかれましては、一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。

我孫子市水道局は、昭和43年に水道水の供給を開始し、50年以上にわたって水道水を安定的に供給してきました。当初は、水需要の急増に対応するため、水道施設の新設を行う拡張事業に取り組んでいましたが、近年は、社会情勢の変化に伴う水需要の減少や、水道施設の老朽化への対応のほか、大規模災害への備えが求められています。
国では、平成30年に水道事業者の経営基盤強化を図るため、水道法の大幅な改正を行いました。
このような動きを踏まえ、水道局では平成30年度に我孫子市水道事業ビジョンを策定し、長期的な水道事業の将来像を示しました。これにあわせて、我孫子市水道事業基本計画、我孫子市水道事業経営戦略を策定し、令和元年度から令和10年度までの経営の基本方針と事業計画を具体的に示しました。現在水道局は、これらの計画に掲げた3つの基本目標と6つの基本方針に基づき施策を実施しています。

それでは、続きまして令和6年度の主な取り組みについて申し上げます。ここからは、水道事業ビジョンに掲げた「安全」、「強靱」、「持続」の3つの基本目標に沿ってご説明します。

はじめに『基本目標1.安全』です。
令和5年11月4日、5日、ジャパン・バードフェスティバルにおいて「我孫子の水道」アンケートを実施した結果、水道局に望むことの第一位は「安全な水質」でした。
市では、令和6年度も「我孫子市水道局水質検査計画」に基づく水質検査を行い、水源から蛇口に至るまでの総合的な水質管理を行います。また、「取水井維持活用方針」に基づき2か所の深井戸の浚渫工事を行い、自己水源である深井戸の計画的な機能保全を図ります。

次に「基本目標2.強靱」です。
能登半島地震において、災害はいつ発生するかわからないことを痛感しました。
市では、令和6年度から新たに「給水課」を設置し、東日本・能登半島などの大地震への備えを充実させます。
地震・風水害等、あらゆる危機事象に的確に対応し、安定給水が図れるよう、しっかりと取り組んでまいります。引き続き、施設の適切な維持管理に努めるとともに、有事の際には応急給水が円滑に行えるよう、新たな設備を検討しています。さらに、県内水道事業体間における各種情報伝達訓練に参画し、事業体間の連携を強化し、また、局内職員訓練等を通して、危機対応力の向上を図ります。
「我孫子の水道」アンケートで「水道局に望むこと」の第二位は「災害でも困らないような耐震化」でした。水道使用者の9割以上が「安全な水道水を安定的に供給することを望んでいます。
将来にわたって安定的に水を供給し続けるために、災害に備えて、引き続き水道施設の耐震化を推進するとともに、強靱な水道を構築してまいります。
施設の強靱性を維持するため、浄水場整備では、令和5年度から6年度までの継続事業である「湖北台浄水場非常用発電機更新工事」及び「湖北台浄水場高度浄水処理設備監視操作制御盤及び活性炭制御装置盤更新工事」を引き続き進めるとともに、令和6年度から7年度までの継続事業として、市内配水管の末端圧力を常時監視し、適正な配水圧力を確保するため「圧力末端局更新工事」を行います。

続いて「基本目標3.持続」です。
水資源の適正運用では、北千葉広域水道企業団からの受水と、自己水源の運用コストをふまえた、取水・受水管理を引き続き行います。このほか、漏水防止対策として、漏水調査を継続的に実施します。
業務効率化方策では「浄水場設備運転及び維持管理業務等包括委託」と「料金・給水・会計業務等包括委託」など、官民連携を推進し、引き続きお客様サービス向上と業務効率化と支出の削減に努めます。このほか、次世代の水道実務を担う人材育成のため、職責に応じた研修を実施します。
財政健全性の確保では、水道施設整備に要する費用負担を、世代間で平準化するために、引き続き企業債を活用します。
将来につなげる新施策の考察では、スマートメーターの導入など、IOT技術を活用した新技術の動向に注視し、引き続き調査・研究を進めます。また、SDGsにおける17の目標のうち、主に「9産業と技術革新の基盤をつくろう」に取り組み、安定的な水道水の供給のため、災害時における応急給水体制の充実を図ります。さらに、総合的な取り組みとして、使用電力の低減や紙の減量など、SDGsの取り組みを推進していきます。
以上が、令和6年度当市水道事業の主な取り組み内容です。

続きまして、本市に水道用水を供給する「北千葉広域水道企業団」の令和6年度の主な事業について申し上げます。同企業団では、令和2年度から11年度までの10年間を計画期間とする第15次経営戦略を策定し、事業を進めています。
令和6年度は、「導・送水管路更新の計画的な推進」、「既存施設の現況に即した保全工事及び更新工事の着実な実施」、「施設能力強化の推進」の3つを重点施策として掲げています。具体的には導水管更新事業のほか、経年化施設の保全・更新工事などを実施する予定です。

最後になりますが、今後、本市の水道事業は、人口減少に伴い料金収入の減収が進む一方で、水道施設の更新等に多大な資金が必要となり、水道事業を取り巻く経営環境はますます厳しさを増していくことが見込まれます。
水道局では、厳しい経営環境が続く中で、将来にわたって安全な水道水を安定的に供給できるよう、健全な水道事業運営に努めてまいります。議員の皆様におかれましては、より一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。

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〒270-1166 千葉県我孫子市我孫子1684番地
電話:04-7184-0114 ファクス:04-7184-0118

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