R3-20陳情書(新木団地自治会、あらき野自治会)
団体名
新木団地自治会、あらき野自治会
陳情・要望年月日
令和3年12月22日
陳情及び要望事項
新木団地・あらき野自治会共同陳情書
新春の候、昨年来の感染症問題が未だ尾を引く状況にあって、市長並びに職員の皆様におかれましては筆舌に尽くせぬ御苦労をなされておられることに対し、自治会役員としまして最大の敬意を表し、同時に深く感謝申し上げます。
ご承知の通り、新木団地並びにあらき野両自治会に置きましては、新型コロナ感染拡大の影響により、中止をせざるを得なかった昨年を例外として、永年にわたりイベント、防災訓練等をはじめとして、普段から住民同士の交流を図って参りました。令和3年度も、これまで数回にわたり両自治会会員から要望のある案件につき両自治会役員による協議を重ねてまいりました。その結果を下記の共同陳情書として提出させていただきます。いずれも地域住民の安心・安全に直結する案件であると自負しておりますので、行政機関としての適切なご判断により早急な実現を頂きます様お願い申し上げます。誠に恐縮ではございますが、出来れば来年2月上旬頃までにご返事を賜りたく、重ねてお願い申し上げます。
<陳情事項>
1. ハザードマップの立体的な把握・認識を促進するための具体的提案について
ここ数年来、異常気象が頻発しており、台風通過に伴う堤防決壊等による洪水被害のニュースを聞くことも多くなっております。我孫子市作成の「あびこハザードマップ」にも示される通り、利根川の氾濫が発生した場合には新木地区に位置します新木団地及びあらき野両自治会のほとんど全域が、5メートルから10メートルの浸水深さになることが危惧されており、両自治会の多くの会員もそのことを認識していると思います。
しかし、その認識はハザードマップ上の平面的な認識であり、自宅近辺でどこまで水位が揚がるのかという立体的(3次元)的な認識には至っていないように感じます。それを正確に把握・認識することこそ、浸水時の迅速かつ効率的な避難(水平避難、垂直避難)に直結するものと信じて疑いません。そこで、洪水時の想定浸水深さを立体的に認識するための具体的な提案として、両自治会の主要な電柱などに想定される浸水深さ(5メートル及び10メートル)のマーキングを施すことをご提案申しあげます。
これにより、会員が自宅周辺の想定浸水深さを立体的に把握・認識することが可能となると考えますので、我孫子市に於かれましては是非前向きなご検討をいただき、実現されんことをお願い申し上げます。
2. 布湖排水路の維持管理に関するご提案について
今年も両自治会に沿って流れる布湖排水路の治水工事が水路のごみ撤去、水草の除去等を主な作業として実施されました。しかし、本年9月頃に自治会の布湖排水路に沿って走る道路の陥没が認められ、住民の通報に我孫子市として迅速に対応していただき、現在は、人と車の通行に大きな問題はありませんが、この現象は、土木建築用語で謂う「ヒーピング現象」であると考察されます。開設後約半世紀を経ようとしている両自治会にあって排水路も同等の歴史を経ている訳であり、水路脇の鋼鉄矢板等の腐食は避けられず、今回の状況に至ったものと推察されます。一過性の現象と考えるのではなく、再発の可能性ありと捉え、今後の恒久的な再発防止策を講じていただきたく、お願い申し上げます。
3. 国道356号線と新木駅踏切に向かう道路交差点の拡幅工事の依頼について
この度、スーパーカスミ新木店開店に伴い、「下新木踏切」拡張工事に伴い国道356号線「新木駅入口」交差点から踏切に続く道路の拡幅工事を行って頂きましたが、交差点から約5mの間は、以前の道路幅のまま残されています。その為に車の通行および学童通行にも余計に危険が増している形になっております。以前は道路幅が狭いため車も相互注意を払う様になっていましたが、道路幅が広い側から交差点に向かっての車が広い感覚で信号待ちするために、356号線側からの車の道路幅が余計に狭い状態にあり、通行に支障が出てきている状態が目立つ様になっています。
また、この道路は学校の通学路になっていて、今回の拡張工事での歩道工事が行われていますが、残された部分の道路と歩道を区分けする目的で立っていたポールも取り外されており、学童や利用する人の通行にも危険が増しています。5mを残された経緯は判断できませんが、通行の危険が増した状態を回避して頂きたく、拡幅工事をお願い申し上げます。
なお、拡幅工事が早急に対応できない場合は、この状態が発生している交差点の停止線を狭い所ではなく、広がっている場所(約5メートル手前)に停止線を引き直して頂くなどの暫定処置のご提案もさせて頂きます。
4. 自治会内のU字溝に上蓋の設置の依頼について
両自治会内のメイン道路(6メートル)以外のU字溝には、ほとんど上蓋が設置してないのが、実情です。枯れ葉や草木がそのまま溜まるため、台風や大雨のたびに流れが滞りあふれ出す事が数多く見られます。上蓋の無いU字溝の道路は(4メートル道路)狭くまた、側溝が両側にあるため1台車が通る度に人や自転車などの通行でも行き違いできない支障があります。自治会内では高齢者が多くU字溝に度々落ちたとか、怪我をしたとかの情報もあります。上蓋を設置して安心安全な通行を円滑にしたい希望が多くあり、是非実現をお願い申し上げます。
5. 自治会内の通学路に「通学路注意」の文字表示の設置の依頼について
両自治会のメイン道路は小学校と中学校の両方ともに通学路となっております。この道路は歩道と車道の区別をする様な道路整備がされていないため、また、6メートル道路と狭いため車が行きかう状況での通学に対して、いつ交通事故が発生するか心配するご家庭が多く道路整備を常に望んでいます。
また、近年は時代を反映して車の通行が頻繁になっており、事故発生の警鐘もかねて通学路の道路標示を行い、速度の出し過ぎ、飛び出しや学童の通行に対し視覚で注意を促すことが事故防止の対策で有効ではないかと考えますので、実現をお願い申し上げます。
6. 新木地区防災避難場所として創価学会我孫子文化会館の指定場所実現に早期解決のご依頼について
現在、新木地区の防災避難場所は、新木小学校と新木近隣センターと気象台公園の3か所が指定されていますが、ハザードマップでの水害地域から逃れた高台に指定場所があることは安心しておりますが、両自治会の大半が、避難所までの移動距離が大変長い事です。万が一、水害影響が出た場合は避難への道路が水没の可能性があることで、特に高齢者が多い世帯の自治会として大変不安であります。すぐに高台に移動する上での避難所は前述の通り気象台公園しかなく風雨及び夜間を想定すると、雨風をしのぐのは大変困難であると認識しています。
そこで、「創価学会我孫子文化会館」は距離的にも移動可能な距離で避難所に指定して頂けることを希望しています。市役所様でも色々交渉にあたっている様ですが、何が問題で実現が伸びているのかの情報が無いため、近隣住人としては近年の異常気象の影響及び地震の多発などで大変不安を隠せない状況です。近隣の各自治会で協力できるものがあれば協力を致しますので、情報を共有し早期(本当に早く実現を! )の避難指定場所の確保をお願い申し上げます。
7.新木駅前駐輪場の防犯カメラ設置ご依頼について
我孫子市で管理しております、新木駅前の駐輪場に於いて自転車の盗難が毎年発生しています。その対応策として、朝の一定時間は管理として人を配置して頂いておりますが、それでも毎年盗難はなくなりませんし、盗難する犯人の特定と確保ができていない状況です。我孫子警察に問合せしたところ、昨年令和2年1月から令和2年12月までに我孫子市内での自転車盗難は全体で117件そのうち新木地区では3件あり、今年令和3年1月から9月までは新木地区では3件との情報を得ています。この数字が多いか少ないかの問題はあるとは思いますが毎年盗難で苦い思いをしている住民は確実に発生しております。
そこで防犯対策として駐輪場への防犯カメラの設置をお願い申し上げます。警察でも防犯カメラの設置は犯人定及び防犯対策して有効との意見を頂いております。なお、防犯カメラ設置にあたり駐輪場には管理小屋も常設しており映像の管理場所には問題が無いと推測されます。
回答部課
市民生活部市民安全課、建設部治水課、道路課、教育総務部学校教育課
回答年月日
令和4年1月24日
回答内容
1.ハザードマップの立体的な把握・認識を促進するための具体的提案について
(回答)ご提案いただきました電柱への標示につきましては、東京都足立区などにおいて、「浸水深表示板」の名称で、電柱に看板として設置されています。これらの表示板は、想定浸水深の高さに赤いテープを貼るなどして、住民の皆さんに広く浸水の高さを実感してもらうものとなります。我孫子市においては、浸水が想定される区域が広範囲に及び多大な経費を要することから、現在のところ、このような「浸水深表示板」を設置する予定はありませんが、「あびこハザードマップ」を全戸に配布し、イラストなどを活用して、浸水深を立体的に認識できるよう、必要な情報をわかりやすく市民の皆様にお伝えできるよう努めています。
2.布湖排水路の維持管理に関するご提案について
(回答)両自治会に沿った布湖排水路の鋼製矢板等構造物は、昭和40年代に「旧住宅造成事業に関する法律」(昭和39年公布、昭和42年廃止)に基づき、事業認可を受けた両自治会の宅地造成時に整備されたものと推察されることからも、施設の老朽化が進行しており、効率的な保全・更新が必要と考えています。今後の道路陥没の再発防止策ですが、布湖排水路は延長約4kmの農業水利施設であり、造成者、所有者、管理者が異なることから、一体的な保全管理体制の構築を目指し、関連機関と協議して参ります。
3.国道356号線と新木駅踏切に向かう道路交差点の拡幅工事の依頼について
(回答)下新木踏切道の改良工事につきましては、令和元年度及び2年度の2か年をかけて、JR東日本千葉支社による踏切の拡幅工事を行いました。この拡幅工事の完了直後から、下新木踏切道を通行する児童等の安全のため、用地買収が済んだ土地について、歩道の整備工事に着手し、令和3年7月末に完了したところです。ご指摘の国道356号側については、下新木踏切道両側の用地買収が済んでいないことから拡幅工事が行えておりません。早期の拡幅工事実施に向けて、地権者と交渉を継続してまいります。
なお、拡幅までの停止線の引き直しについては、我孫子警察署へ要望し、現地を確認いただいたうえで我孫子警察署より県警本部へ要望をあげていただきました。
4.自治会内のU字溝に上蓋の設置の依頼について
(回答)既存のU字溝に蓋をする場合、上に蓋を置く方法になるため、蓋の厚みにより段差が生じます。 この段差により、歩行者や自転車等が転倒する事故の原因となることや、蓋を設置することにより雨水排水が妨げられ、道路冠水となることもございます。
また、蓋が固定されていないことから、通行時に蓋がU字溝内に落下し事故の原因ともなります。上記の理由により、市では既存のU字溝に蓋を設置しておりません。
なお、新たに道路を整備する際や、雨水の流れが悪くなりU字溝の機能が低下した際は、U字溝に枠があり蓋が取り付けられるものに布設替えを行います。
5.自治会内の通学路に「通学路注意」の文字表示の設置の依頼について
(回答)市では、子供達が安心して安全に登下校できるよう、通学路の危険箇所があった場合には、学校を通して報告を受けています。各学校から報告があった危険箇所については、毎年5月と2月に開催の「通学路安全推進会議」の中で我孫子警察署や関係課で協議し、対応を決めています。
また、緊急の場合にも随時危険箇所の状況を確認し、対応を行っています。今回の件についてもどのような対策を行うことが子供達のために良いのかを関係機関と話し合い、対応をしていきたいと思います。
6.新木地区防災避難場所として創価学会我孫子文化会館の指定場所実現に早期解決のご依頼について
(回答)市では、災害対策基本法に基づき、災害が発生した場合等に、生命の安全確保のために、緊急的に避難する場所(学校の校庭や公園等)である「緊急避難場所」を、災害の種別(地震や洪水等)ごとに、指定しています。
また、災害により、家屋の倒壊等で居住が困難になった方や、台風などの災害の危険性がある期間に、一時的に滞在するための施設である「避難所」についても、施設の指定を行っています。合わせて、一般の避難所での生活が困難な方への配慮がされた「福祉避難所」についても、指定をしています。新木地区においては、「緊急避難場所」として、新木小学校、気象台記念公園、南新木沖田公園を指定し、「避難所」として新木小学校を、「福祉避難所」及び「自主避難所」として新木近隣センターを指定しています。
なお、新木近隣センターについては、利根川の洪水時には、一般の「避難所」としても活用いたします。これらの詳細については、下記の表や配布済みの「あびこハザードマップ」などによりご確認ください。ご要望のありました「創価学会我孫子文化会館」の災害時の利用については、現在、災害時の施設利用について、施設の特性も考慮した上で、施設管理者と協議・検討を進めています。利用方法の決定後には、双方により協定等を締結し、市広報やホームページだけでなく、周辺自治会の代表者の方へ個別にお知らせする予定となっていますので、協定締結までの間については、しばらくお待ちいただきますよう、何卒よろしくお願いいたします。
緊急避難場所 | 指定避難所 | 福祉避難所 | 自主避難所 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
洪水 | 土砂災害 | 地震 | 火事 | ||||
新木小学校 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇※ | |||
気象台記念公園 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
南新木沖田公園 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||
新木近隣センター | ※ | 〇 | 〇 |
※新木小学校は、利根川洪水時の第1開設順位の避難所です。また、新木近隣センターは、利根川洪水時に第1順位の避難所と同様に開設する場合があります。
7.新木駅前駐輪場の防犯カメラ設置ご依頼について
(回答)市内自転車駐車場における防犯カメラについては、予算に応じて順次設置に取り組んでいるところであり、本年度、新木駅南北自転車駐車場の一部にも1台ずつ設置させていただいたところです。
近年、防犯カメラの技術は、日々進歩していることから、引き続き、市の財政状況を勘案しながら、より自転車駐車場に適した防犯カメラの設置を計画していきたいと考えています。なお、市としては、盗難対策として、警察でも効果が認められている自転車鍵の2重ロックを推奨させていただいているところです。
新木団地・あらき野自治会におかれましても、自治会員の皆様に、自転車駐車時の2重ロック推奨の周知にご協力いただければ幸いです。