R5-9要望書(若松地区水害対策委員会)
団体名
若松地区水害対策委員会
陳情・要望年月日
令和5年8月14日
陳情及び要望事項
2023年2号台風による水害被害に関する要望書
<要望事項>
1.若松119番地地先遊歩道において雨水がこれまで経験したことのない西から東に向かって流動するような挙動により30cm程度の冠水が発生し、我孫子高校校庭前の遊歩道においても冠水しました。
これらについて原因究明と今後の対策を明らかにしてご説明下さい。
また、ほぼ完了している30年確率降雨に係る外水対策としての湖岸堤築堤については、台風2号により273ミリメートル毎48時間程度の降雨があったことを踏まえて、計画の妥当性等を検証してその結果をわかりやすくご説明下さい。
2.若松地区内の雨水排水施設のマンホール等からの雨水の噴出などの原因
究明と今後の対策を明らかにしてご説明下さい。
また、ほぼ本体工事が完了している5年確率降雨に係る内水対策としての排水施設整備について、台風2号により46ミリメートル毎時程度の降雨があったことによる被害実態を踏まえて、計画の妥当性等を検証してご説明下さい。
3.本来、分流式の手賀沼流域下水道を供用している若松地区ではあってはならない6月2日の台風2号の降雨が一因となる汚水管マンホールからの汚水の噴出、トイレの不具合等被害実態を踏まえて、原因の究明、再発を防止する対策等について具体的にご説明下さい。
回答部課
建設部 治水課、下水道課
回答年月日
令和5年9月20日
回答内容
1につきましては、所管の千葉県柏土木事務所に伝えます。
2の噴出の原因は、マンホール蓋のゴムパッキンの劣化が原因であると考えられます。対策として、該当するマンホール蓋のゴムパッキンの交換と、ネジの締め直し等の点検を8月に実施しました。
排水施設整備は現在、第4排水区を除きその他の排水区はポンプ場やバイパス管の整備が完了しており、若松地区の排水能力は整備前よりも向上しています。今回生じた時間最大降雨(46ミリメートル毎時)は浸水対策事業の計画降雨(50ミリメートル毎時)に近い状況でしたが、雨水排水に起因する床下浸水は確認されませんでした。このことから、整備効果は妥当であると考えています。(治水課)
分流式により排水しているのにも拘わらず、降雨時に汚水マンホールから雨水とみられる溢水が発生したことは、不明水が汚水管に浸入したことや終末処理場の流入制限が原因と想定されます。
不明水とは、汚水管に流す糞尿や生活雑排水以外のものをいい、主には雨水や地下水となります。これは、雨樋が汚水桝に誤接続されていたり、雨水が地中に浸透して古くなった管や桝の継目から浸入し、量によっては汚水処理に大きな負荷がかかるほか、短時間の豪雨時は排水能力を超え、汚水桝やマンホールからあふれ出し、ひいてはトイレなど排水口から空気が湧く音がしたり流せなくなることが有ります。このことは全国的にみられる現象であり、ホームページ等により注意喚起を行っているところです。
不明水の対策として、各ご家庭で雨樋の誤接続を解消していただくこと、および老朽管を改修していくことが挙げられます。
老朽管の改修については、我孫子市公共下水道ストックマネジメント事業を計画的に実施することとしております。
次に流域下水道については、我孫子市のほか、柏市、松戸市、流山市などの公共下水道管が接続され、終末処理場に連絡しているものです。また、柏市の一部区域では合流式として接続されていることもあり、我孫子市を経由する流域下水道管(手賀沼北部幹線)の下流域は、量的な負荷が高くなる状況にあります。
手賀沼終末処理場では、大量の不明水等が流域下水道管から処理場へ流入し、場内で溢水して水処理機能に重大な支障となることを回避するために、流入ゲートの操作を行ったとのことです。
このことにより流域下水道管下流部から流下物が溜まり、公共下水道管内の流下物が行き場を失うことが強く推測され、低地におけるマンホール溢水の一要因になったものと捉えています。
流域下水道のゲート操作に起因する溢水対策については、汚水処理工程のほか処理場流入部における水位管理など、千葉県手賀沼下水道事務所において内規に則り行われていることから、市の判断で直接的に関わることはできません。しかし、今回の事象を踏まえ、溢水まで至らないような処理場内での処理の工夫を働きかけ、事前にゲート操作にかかる情報連携の強化を図るとともに、異常降雨時の影響地区における注意喚起とフォロー体制を強化してまいります。(下水道課)