R2-2要望書(あびこ診療所 あびこ医療と健康友の会)
団体名
あびこ診療所 あびこ医療と健康友の会
陳情・要望年月日
令和2年4月23日
要望内容
新型コロナウイルス感染拡大対策に対しての要望書
平素より、市民のための政策を進めて下さっていることに、心より敬意を表します。ご承知のように、新型コロナウイルスの感染拡大が世界規模で進む中、我孫子市でも患者数が増加している状況も危惧してやみません。
この間、当診療所では、新型コロナウイルスに怯えて受信を控える患者さんが増えています。発熱や風邪症状で受信される患者さんは、保健所に相談して近くの病院を受診するよう指示を受けた方が多いのですが、当診療所で十分な感染防護と検査体制が整っていないにもかかわらず、保健所・当該患者の努力も虚しくかなり感染の可能性が高い患者をお受けする形になっています。標準予防策と、可能な限りエリアやタイミングを分けることを行っていますが、本当に他患やスタッフを感染から守ることが出来ているか、自信がありません。感染源不明の感染者が増え、誰が感染しているのか分からない現況で患者を受け続けることに、非常な危機感をもって、毎日の診療に臨んでいます。
私たちは、医療を通じて命と健康を守る立場から、国難と言われるこの事態でも「安心して住み続けられるまちづくり」を進めたいと考えています。そこで、下記の通り要望を述べさせていただきます。
この対策には慎重さもさることながら、その速さが大変重要であると考えます。尚、返答は4月30日午前10時までに文書でいただけるようお願い申し上げます。
記
1.我孫子市内に発熱者・接触者外来の設置することをご検討ください。
- 発熱者、疑わしい風邪症状、新型コロナウイルス感染者との接触者を隔離して診療することができる外来。
- 保健所を介せずにPCR検査が施行できる外来。
- 新型コロナウイルスについて、我孫子市民の相談窓口となれる外来。
- 併せて、無症状・軽症感染者や、PCR検査の結果待ちの方を受け入れる宿泊療養施設の開設をご検討ください。千葉県内では柏市で先例があります。
2.当院含む医療機関への個人用防護具(PPE)、アルコール消毒剤の優先配備と、介護・保育機関へのサージカルマスク・アルコール消毒剤の準備をお願いします。
- 医療機関では標準的な感染防護具も入荷の見通しが立ちません。私たちだけでなく、慢性疾患等で通院・訪問診療が必要な患者さんを守るため にもご検討お願いします。
- また、介護施設や保育施設は私たちが稼働し続けるためにも必要です。介護施設ではクラスターのリスクが高いことは既に周知の事実です。ご検討お願いします。
3.衣食住など、市民生活への影響を速やかに調査し、必要な援助の具体化及び公表をお願いいたします。
- 営業自粛により、飲食店や個人商店が閉店しており、人通りも少なくなっています。それに伴う事業者やそこで働く人々、新型コロナウイルスの影響が長引く場合の生活の見通しなどはどのようになっているのでしょうか。
- 休校・休園による食費の家庭への負担増もあるはずです。現在は給食費を払いながらも自宅で食事を用意しています。また、外出できずに食事をする量も増えざるを得ないことでしょう。当会会員からもエンゲル係数が上がってしまって、との声も寄せられています。
- 野田市における国民健康保険被保険者への傷病手当金支給や、多古町での食費応援給付金など千葉県内でも先例は増えつつあります。我孫子市でも支援が必要な市民は必ず存在していると存じます。
※以上、ご検討下さるのであれば、当院・当会として、発熱外来の当番医・ボランティアなど、最大限の協力をさせて頂きたい所存です。何卒よろしくお願い申し上げます。 以上
※陳情及び要望事項は全文掲載とする。なお、アクセシビリティ向上のため表記を変えたところがあります。
回答部課
市民生活部市民安全課、健康福祉部高齢者支援課、健康づくり支援課、国保年金課、子ども部保育課、子ども支援課、教育総務部学校教育課
回答年月日
令和2年5月15日
回答内容
1.我孫子市内に発熱者・接触者外来の設置することをご検討ください。
発熱外来やPCR検査、入院・宿泊療養施設の確保等、医療体制の整備は県の役割となっています。県では、爆発的な感染拡大が発生した場合の病床不足に備え、中等症患者を対象とした臨時医療施設(病床数1,000床)を5月中旬以降に開設するために30億円の令和2年度補正予算が編成されるとの情報を得ています。さらに、県では軽症者の宿泊施設として、当面2,000室を目標に施設を借り上げていくことが発表されており、既に受け入れを開始している成田市、柏市、船橋市、千葉市にある施設に加え、5月中に松戸市にある宿泊施設での受け入れが開始される予定です。
この臨時医療施設および宿泊施設は、我孫子市民も利用が可能な施設となっています。
PCR検査については、既に、PCR検査の一部はかかりつけ医等が必要と判断した場合に、保健所を介さず直接帰国者・接触者外来を紹介することが可能となっています。
また、新型コロナウイルス感染症の治療やPCR検査を実施する医療機関名や所在地については非公表となっており、医療機関や市では情報を保有していません。そのため、感染の疑いのある方のご相談をお受けしても医療機関のご紹介ができないため、県のコールセンター、松戸保健所の帰国者・接触者相談センターに速やかにつなげることで、迅速で適切な対応を行うことができると考えます。また、特定の医療機関の外来を相談窓口として周知した場合、相談の集中などにより外来診療に支障を来す状況が想定されることなどから、新型コロナウイルス感染症に関する市民の相談窓口となれる外来の設置については市では検討していません。
医療体制の整備については、県が窓口となり医師会と調整を行っており、感染症予防のための室内環境や広域での対応、人材の確保等が必要であるため、市単独での整備は難しい状況です。今後も県や医師会から要請があった場合には、市で協力していきます。
回答 市民安全課、健康づくり支援課
2.当院含む医療機関への個人防護具(PPE)、アルコール消毒剤の優先配備と、介護・保育機関へのサージカルマスク・アルコール消毒剤の準備をお願いします。
医療機関に於ける新型コロナウイルス感染症への対応については、厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部等からも通知が発出されているように、令和2年4月7日に改訂された「新型コロナウイルス感染症に対する感染管理」(国立感染症研究所及び国立国際医療研究センター国際感染症センター作成)や、「医療機関に於ける新型コロナウイルス感染症への対応ガイド第2版改訂版(ver.2.1)」(一般社団法人日本環境感染学会)に示されているように、診療の対象とする患者の状況に応じた予防対策を徹底したり、一般の医療機関において患者が本来帰国者・接触者外来を受診すべき疑い例であることが受付等で判明した場合は、帰国者・接触者外来の受診を案内するなど、国内における患者の診療体制に準じることが重要です。
マスク、アルコールについては、市は既に医師会に対し、地域医療継続のため要望に応じサージカルマスクを1,400枚、N95マスクを1,000枚提供したほか、市内の保育園や学童保育室、介護や障害の事業所・施設等に対してもアルコールやマスクを提供しております。
今後も必要に応じ関係機関からのご要望にできる限り対応してまいります。
回答 健康づくり支援課、高齢者支援課、保育課
3.衣食住など、市民生活への影響を速やかに調査し、必要な援助の具体化及び公表をお願いします。
新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様への支援策は、国、県等から数多く示されていることから、市で相談を受け、適切な案内をするとともに、最新情報を提供しています。
市独自の経済施策については、5月15日の臨時議会に上程いたします。施策の内容は、売上が下がっているものの千葉県中小企業再建支援金の対象にならない事業者(2020年1月から2020年7月のうち、任意のひと月の売上が、2019年の同月比で20パーセント以上50パーセント未満の市内の中小企業・個人事業者)に対し10万円を給付します。
また、上記の中小企業・個人事業者のうち、市内に1事業所を賃借している場合は10万円、複数の事業所を賃借している場合は20万円を加算して給付します。
なお、臨時議会での審議を経て、施策が決定した際には、速やかに市ホームページや広報に掲載するなど情報提供していきます。
回答 市民安全課、企業立地推進課
長期にわたる学校休業に伴う給食停止で、家庭の食費に影響が出ていることは認識しています。学校再開後は夏休み等の長期休業を短縮することで給食実施回数を増やすことを計画しておりますので、1学期分の学校給食費は一旦徴収しますが、感染が落ち着いた2学期から3学期に食べない分の精算を行う予定です。
なお、就学援助費は学期ごとに集金金額を保護者に援助します。
回答 学校教育課
傷病手当金の支給につきまして、我孫子市においても、国民健康保険被保険者のうち、新型コロナウイルス感染症に感染または、発熱等の症状があり感染が疑われる方には、既に条例改正等を行い運用を開始しております。
回答 国保年金課
さらに、児童扶養手当を受給しているひとり親世帯への生活支援として、市独自の給付金を支給することを検討しており、6月議会での上程に向けて調整をしております。
回答 子ども支援課