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R4-14要望書(我孫子市農業委員会)

登録日:2023年1月4日

更新日:2023年1月4日

団体名

我孫子市農業委員会

陳情・要望年月日

令和4年10月11日

陳情及び要望

我孫子市農地等の利用の最適化の推進施策等に関する意見書

日頃より農業委員会活動に格別のご理解、ご協力を賜り、深く感謝申し上げます。本市農業委員会では、農業委員及び農地利用最適化推進委員が連携し、担い手農家への農地の集積・集約をはじめ遊休農地の発生防止・解消といった農地利用の最適化の推進に取り組んでおります。
 しかしながら、本市の農業を取り巻く環境は、農業者の高齢化や後継者不足、さらに、農業所得の減少など年々厳しさを増しています。つきましては、農地利用の最適化に向けた農業者支援の充実、農業経営の安定を図るため、農業委員会等に関する法律第38条の規定により、次のとおり意見書を提出いたします。

意見事項

1.遊休農地の解消・担い手への農地利用集積について
千葉県手賀沼土地改良区及び利根土地改良区管内の土地基盤整備済みの農地を中心に、引き続き各改良区と連携し遊休農地の解消を進めて頂きたい。
 また、台地部の畑地については、担い手や新規就農者、新規参入者が容易に耕作可能な農地を中心に農福連携なども活用して遊休農地解消を進めて頂きたい。さらに、遊休農地発生を未然に防ぐため、「高齢で農業ができない、後継者がいない」農家の情報を早期に把握し、関係機関とも情報を共有すると同時に、農地中間管理事業や担い手の育成のための農業振興策と連携して、遊休農地対策及び農地の利用集積を進めて頂きたい。

2.新規参入の促進について
 市の農業及び農地を維持するためには、農業後継者の確保や新たな担い手の確保が重要となっています。農業への人材の一層の呼び込みと一層の定着を図るため、50才未満で農業者になるという強い意欲を持ち、将来にわたって農業を続ける方へのサポートの充実を行って頂きたい。併せて、就農準備資金・経営開始資金(農業次世代人材投資資金)等の活用も促進して頂きたい。
 また、今後も経営確立に向けた新規参入者への見回り等を通じ、技術的指導や相談など様々な支援を行い、継続的な強化を図って頂きたい。

3.鳥獣被害への対策及び病害虫の防除について
 農業者自らが鳥獣被害への防除対策を行っているが、農作物への被害の減少や、生産意欲の向上に繋がるための支援や対策の充実をして頂きたい。
 近年特に、ハクビシンやアライグマ等の小型鳥獣の被害が拡大していることから、箱ワナの貸し出し数の増加に努めて頂きたい。また、イノシシによる被害も確認されていることから、イノシシへの防除対策を実施して頂きたい。併せて、被害地区農家を対象とした防除対策に係る基礎知識、捕獲技術等を学ぶ研修会並びに農業者への一層の周知を図って頂きたい。
 また、ここ数年カメムシによる水稲被害が地域によっては甚大であり、米の等級が下がるなど農業経営を圧迫している状況です。この状況を解決するために、減農薬や農薬不使用で栽培している農業者への配慮をしつつ、地域の状況に応じた病害虫の防除対策を実施して頂きたい。さらに、今後、ナガエツルノゲイトウの繁殖による農業への影響も懸念されるところなので、防除対策について、県等の関係機関と調整して頂きたい。

4.地産地消の推進について
地元農産物を消費者に知っていただく「情報活動」、地元農産物を地域に流通させるための「販売・物流活動」、消費者と生産者が「顔が見える」関係をつくるための「交流活動」の充実を図って頂きたい。
 特に、市内農業者が運営する農業拠点施設と市の協力関係を一層強め、認知度を高め市内での農産物の流通を活性化させて頂きたい。
 さらに、学校給食への地元産農産物の供給拡大、生産者と消費者との情報交換や交流を深める取組を活発化させるなど、地産地消の一層の推進を図って頂きたい。

回答部課

環境経済部 農政課

回答年月日

令和4年10月26日

回答内容

1.遊休農地の解消・担い手への農地利用集積について
平成24年11月に我孫子市「人・農地プラン」を策定し、農業後継者や担い手確保、遊休農地対策等を進めています。
 農業者の高齢化や担い手不足など、土地持ち非農家が増え、遊休農地の増加など農業の厳しい状況に直面している中で、農地が地域における重要な資源であることから、持続可能な力強い農業を実現するために、今後も、農地中間管理機構などの関係機関と連携し、新規就農者や農業法人を含めた担い手確保及び遊休農地対策を進めていきます。

2.新規参入の促進について
 農業への人材の一層の呼び込みを図るため、新規就農ガイダンスを開催し、幅広い年代・さまざまな経歴の方々に就農に関心を寄せていただくよう取り組んでいます。
 また、新規就農者を育成し、経営の自立を支援するため、農地賃借料、施設設備費及び就農研修費などの経費に対して支援しています。
 さらに、50歳未満の新規就農者に対しては、国の経営開始資金(農業次世代人材投資資金)や経営発展支援事業の活用を促進し、資金の交付をはじめ農業技術や農地拡大などの経営支援に取り組んでいます。
 引き続き、東葛飾農業事務所や関係機関、研修先となる農家と連携しながら、新規就農者及び新規参入希望者に対する支援を継続し、サポートの充実を図っていきます。

3.鳥獣被害への対策及び病害虫の防除について
鳥獣被害への対策につきましては、ハクビシン、アライグマ等の小型鳥獣の被害が拡大傾向にあることから、我孫子市植物防疫協会では、本年度も「箱わな」を増設して、農業被害を軽減するため「箱わな」の無料貸し出しを行っているところです。
 また、北新田地区において、イノシシによる農業被害の報告があったことから、大型鳥獣被害の防除対策を検討していきます。
 さらに、農家へ被害防止についての基礎知識と捕獲技術等の情報を周知していきます。カメムシ等による水稲被害対策については、被害等を抑制するため、小型無人航空機を使用して薬剤散布を行う農業者等へ対し、散布費用等の支援を継続して行っていきます。ナガエツルノゲイトウについては、県等の関係機関と調整を図りながら対策を研究し、引き続き、農家に対し、防除対策の周知を行っていきます。

4.地産地消の推進について
農業拠点施設「あびこん」を中心に、各種イベント(農業まつり・新米フェア等)を継続的に実施し、さらに幅広い年齢層の支持を集められるようなイベント企画を行い、生産者と消費者との交流促進を図ることで地産地消の啓発につなげていきます。
また、「あびこエコ農産物認証制度」などの環境保全型農業や学校給食、生育指導などの食育、農を通した交流の促進など市の農業の特徴を踏まえ、地産地消の一層の推進に取り組んでいきます。

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