R4-7要望書(生活クラブ生活協同組合(千葉))
団体名
生活クラブ生活協同組合(千葉)
陳情・要望年月日
令和4年7月25日
陳情及び要望事項
要請及び質問書
子どもたちの食の安全を守るため、我孫子市は、小学校にてゲノム編集トマト苗を受け取らないでください。
新型コロナウイルス感染拡大防止対策に日夜ご尽力されていることに敬意を表します。
私たち生活クラブ生活協同組合(千葉)は、県内に約44,000人の組合員が所属する消費生活協同組合です。食の自給力を高め持続可能な生産と消費の実現、環境を保全し持続可能な循環型社会の形成、人々が助け合い持続可能な包摂型社会の形成、人々が働きあい誰もが持続可能な働き方のできる社会の実現、子どもたちに戦争のない持続可能な平和な社会を残す、これらを方針の柱として、事業と運動を進めています。特に食の自給力を高める運動においては、約40年前から千葉県内の農業・酪農生産者との提携関係を持ち、生産と消費に共に取り組んでまいりました。また「疑わしいものは使用しない」という考えから、遺伝子操作作物・食品は取り扱わないことを基本にしています。
日本政府は2019年より、ゲノム編集技術を使って作られた食品のうち別の生物の遺伝子が挿入されていないものについては、何の規制もなく生産・流通することを認め、開発企業に対しては自主的な「届出」を求めるにとどまっています。2019年10月から届出の受付を開始し、2020年12月、筑波大学発のべンチャー企業サナテックシード株式会社のGABA高蓄積(通常の約5倍)トマト「シシリアンルージュハイギャバ」の届出が政府に受理されました。GABA(γアミノ酪酸)は、血圧抑制効果のあると言われるアミノ酸です。このトマトは、GABA合成酵素(タンパク質)の自己制御のはたらきをゲノム編集技術を使って破壊し、常時活性化することによってGABA増量しています。2021年春には、市民4,000人に苗が無償配布されました。
このトマトは、別の生物から遺伝子を組み込まないことから従来の品種改良と変わらないとされており、表示義務もありません。しかし、遺伝子の特定の場所を切断するゲノム編集で作出されており、遺伝子を人為的に操作すること自体に疑問がぬぐえません。食品同様、タネや苗にも表示義務がないため、家庭菜園などで知らない間にゲノム編集されたものを使用する可能性があり、食品流通のすべての過程で遺伝子操作の有無を判別することは難しくなっています。
生活クラブ生協では、多角的かつ長期的なリスクに関する情報が十分に公開されることなく、ゲノム編集食品の経済効果だけを重視した商業化と、それを後押しする行政対応が進められていることに危機感を持っています。
パイオニアエコサイエンス株式会社は、ゲノム編集トマト「シシリアンルージュハイギャバ」の苗を2023年に小学校へ配布する計画を発表しています。
ゲノム編集作物を栽培することで、周辺で交雑が進み、環境に影響を与えかねません。また、安全性が確認されていない食品を、未来をつくる子どもたちに食べさせることは許されないと考え、生活クラブでは、各自治体の教育委員会に対して、ゲノム編集苗を受け取らないように要請します。
要請事項
1.小学校へのゲノム編集トマト「シシリアンルージュ ハイギャバ」の苗無償配布に反対し、受け取らないでください。
回答部課
教育総務部 学校教育課
回答年月日
令和4年8月2日
回答内容(回答書式にて回答)
ゲノム編集苗を、受け取らない
選択理由 新たなアレルゲン等の発生が危惧されているため