R4-24要望書(i女性会議千葉県本部)
団体名
i女性会議千葉県本部
陳情・要望年月日
令和5年3月3日
陳情及び要望事項
ゲノム編集トマトの種苗を受け取らないでください
市民と子どもたちの命と人権を守る重責を担われていることに心より敬意を表します。
私たちは女性と子どもの命と人権を守る活動をしている女性団体です。食の安全と権利を守る視点から以下を要望します。
パイオニアエコサイエンス社は、ゲノム編集トマト「シシリアンルージュ ハイギャバ」 (以下ゲノム編集トマト)の種苗を、福祉施設や教育施設に無料配布すると発表しています。
ゲノム編集技術は、特定の標的遣伝子を破壊するとしていますが、標的以外の遣伝子を破壊する「オフターゲット」現象が起きます。この予想外の破壊により、新たな毒性やアレルゲン、がん誘発物質の発生が危惧されます。遺伝子は生命体全体に連関しており、遺伝子の破壊でどのような影響が何世代後に出るかわかりません。さらに、ゲノム編集では遣伝子の識別のために抗生物質耐性遺伝子を使用するので、腸内で抗生物質耐性菌が増える危険もあります。遺伝子組み換え食品と同等もしくは、それ以上の危険性を指摘する研究者もおり、 EUやニュージ-ランドでは遺伝子組み換え食品として扱っています。
ゲノム編集技術の実験室外への放出と食品応用には本来、厳格な検査と規制が必要です。
しかし、日本政府は環境影響評価や食品としての安全性審査、表示さえ義務づけていません。ゲノム編集トマトも同様の扱いです。一方、特許は認められるので、遣伝子組み換え作物と同様、拡散すればするほど種苗の特許を独占する企業に莫大な利益をもたらします。無償提供により学校敷地などで栽培すれば、花粉が飛散し、トマト農家の栽培種と交雑するなど、環境・農業生産にも深刻な影響をもたらします。
上記の理由から、私たちは、自然や生物の健康に影響を与える可能性のあるゲノム編集トマトをはじめ、ゲノム編集された生物放出と食品の栽培、流通に強く反対します。
安全性に強い疑念のあるゲノム編集トマトの種苗を貴自治体内の福祉施設や教育施設が受いけ取らないよう要望するとともに、国に対し安全性と環境への影響を調査し、既存種との交雑を防ぎ、食品表示をするよう求めてください。
また、別紙によるご回答を期日までにお願いいたします。
回答部課
我孫子市秘書広報課、我孫子市教育委員会学校教育課
回答年月日
令和5年3月16日
回答内容
新たなアレルゲン等の発生が危惧されているため、受け取りません。