春期企画展「我孫子を詠む・描く」
展示概要
杉村楚人冠は、我孫子を「安息の地」と呼び、死ぬまでこの湖畔ののどかな土地を愛しました。
今回の展示では、楚人冠をはじめ、我孫子に魅了された人々が俳句や絵画等、作品の中に表現した我孫子を紹介しました。
また、本展示の要所要所にて、広太郎くんと椿ちゃんのふたりが、展示を分かりやすく解説してくれました。
広太郎くん
椿ちゃん
展示期間
令和5年3月7日(火曜日)から令和5年5月7日(日曜日)まで
展示内容
手賀沼を詠む
我孫子のシンボルとも言える手賀沼は、当時からその美しさによって絶大な人気を誇り、多くの芸術家たちにインスピレーションを与えました。
楚人冠が我孫子の青年たちに何か楽しみをと結成した俳句結社「湖畔吟社」の一員・新保旦子も、手賀沼にインスピレーションを受けた一人です。本展示では3点、旦子の俳句を展示しました。
また、俳句を通じて楚人冠と交流のあった高浜虚子は、楚人冠の死後、手賀沼のほとりで我孫子を愛して生きた楚人冠の姿を詠んだ俳句を残しました。
新保旦子による俳句
虚子(高浜虚子)短冊
手賀沼を描く
末松勇は、藤島武二や岡田三郎助に師事し、写実描写とその技術を重んじる一水会の会員として活躍していた画家です。
初秋の手賀沼と穏やかな我孫子の地を、しっとりとした筆致で描き上げた作品となっています。
末松勇の油彩画
白馬城へ来た友人たち
我孫子の楚人冠邸である「白馬城」へ訪れた楚人冠の友人たちも、白馬城、また我孫子の風光明媚な様子に魅せられました。
『湖畔吟』所収の下村海南「来るなというに行く記」と、徳富蘇峰「偸閑の一日」には、ふたりが白馬城へ訪れ、楚人冠に案内をしてもらう中で、詠んだ歌や漢詩が綴られています。この時に詠まれた作品が色紙・軸に書かれた資料も、合わせて展示しました。
杉村広太郎『湖畔吟』
下村海南の色紙
徳富蘇峰の軸
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