テーマ展示 楚人冠の本棚
終了したテーマ展示の情報です。
展示期間
平成27年1月14日(水曜日)~3月8日(日曜日)
展示概要
杉村楚人冠の蔵書を以下のテーマで展示しました。いずれも明治時代から昭和初めごろの本です。
1 風刺画の世界 阿修羅帖
建築家伊東忠太が書いた風刺画に、楚人冠の依頼で各界の著名人が「画賛」としてコメントを付けた『阿修羅帖』全5巻から、与謝野晶子、芥川龍之介、村川堅固、柳田國男の画賛の付いた絵を紹介しました。
パリ講和会議を待つ各国を風刺した絵と柳田國男の短歌
2 震災の記憶
関東大震災が起きると、東京朝日新聞社では被害状況をフィルムを記者に持たせて大阪に派遣、大阪朝日新聞社は震災からわずか二週間で、『大震災写真画報』を発行しました。現在では関東大震災の惨状を知る貴重な記録となっています。この『大震災写真画報』全3巻から、行方不明者捜索の張り紙だらけになった上野公園の西郷隆盛像、浅草の被災の様子、倒壊しそうなビルの爆破処理の様子の写真を展示しました。
3 旅へのいざない ベデカーの旅行案内記
現在見られるような、地域ごとに分けた詳細な旅行ガイドは、イギリスのジョン・マレーとドイツのカール・ベデカーから始まると言われています。楚人冠がヨーロッパ特派中に買い求め、実際に使ったカール・ベデカーの旅行案内を展示しました。
4 近代日本の新聞を創った人々
楚人冠がコレクションしていたジャーナリズム関連の書籍(ジャーナリズム文庫)から、近代日本新聞史に名を残した人々に関する書籍として、宮武外骨『筆禍史』、『蘇峰自伝』、『松陰本山彦一翁』、『朝日新聞首脳者の映像』の4冊を展示しました。