企画展「楚人冠が見たオペラ歌手 三浦環・原信子」
期日 平成27年3月10日から5月17日まで
展示概要
日本に初めてオペラが導入された時代、その定着までの過程はオペラという新しい芸術と歌手という新しい職業に対する無理解と戦った過程でもありました。
その時代を代表する二人の女性歌手、三浦環と原信子にスポットを当て、杉村楚人冠が激励の意味も込めて書き残した記事、そして三浦と原が楚人冠に送った手紙からその時代を振り返りました。
三浦環(杉村楚人冠『戦に使して』[杉村家蔵]より)
三浦環
東京音楽学校演じられた日本人歌手による初のオペラ上演、帝国劇場での最初のオペラ上演の両方に出演した、第一人者です。楚人冠は三浦が世界で活躍するきっかけとなった、ロンドンでの音楽会出演を見て、その様子を記事に残しています。
昭和4年に原信子がミラノから楚人冠に送った絵葉書[杉村家蔵]
原信子
帝国劇場、赤坂ローヤル館、浅草オペラと日本オペラの歴史をなぞるように活躍した歌手です。日本人として初めてイタリア・ミラノのスカラ座の専属歌手になり、帰国後は後進の育成に努めてオペラの普及に貢献しました。ミラノ在住の様子を楚人冠に手紙で知らせています。