夏季企画展 関東大震災100年展示「1923―関東大震災を生きた人々―」
今年は関東大震災から100年となる、節目の年です。
東京朝日新聞社のジャーナリストであった杉村楚人冠も、被災し多くのものを失った一人です。
今回の展示では、楚人冠をはじめ、当時の人々が震災を乗り越え生きた様子を、貴重な資料と共に紹介しました。
企画展ポスター
展示期間
令和5年7月11日(火曜日)から10月1日(日曜日)まで
展示内容
第1章 関東大震災とは
関東大震災は大正12 年(1923)9 月1 日11 時58 分に発生した、相模湾北西部を震源とするマグニチュード7.9(推定)の地震です。
震源の神奈川県をはじめ、東京都、千葉県、埼玉県、山梨県で震度6 を観測しました。発生が昼時であったため、多くの火災が発生し、大規模な延焼火災に拡大しました。
死者・行方不明者は約10 万5000 人、全半潰・消失・流出・埋没の被害を受けた住家は総計37万棟に及びました。
第2章 東京の街並み
地震によって崩れ、火災によって燃え尽きた東京の街並みは、震災以前より一変しました。
そんな中、朝日新聞社から発行された『大震災写真画報』には、復興に向けて懸命に生きる人々の姿がおさめられています。
第3章 震災と楚人冠
楚人冠は地震発生時、東京朝日新聞社にて雑談をしていました。
この地震により、会社内に保管していた貴重な資料の数々、そして入院中の息子2人を、楚人冠は失いました。
楚人冠は国際的なジャーナリストとして、日本のみならず世界でも多く取材を行なっていた楚人冠に対し、お悔やみや状況を心配する手紙は、海外の友人・知人からも届きました。
第4章 震災をこえて
楚人冠が日刊として刊行不可能になった『アサヒグラフ』のグラフ局長として最後に関わった仕事が、『大震災全記』の発行です。
発行のため、楚人冠は地震発生後より、グラフ局の仲間たちと取材のため、焦土の東京を走り回りました。
楚人冠は失ったものの大きさに負けず、ジャーナリストの使命を果たしたのです。
『大震災全記』
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